« 「北海道三笠市に世界最先端の動物実験施設オープン。抗体研究のメッカに」 | メイン | 病院組織に必要なマネジメント  医療ツール(10)-石井友二 »

2005年04月19日

病院組織に必要なマネジメント  医療ツール(9)-石井友二

事故が訴訟に発展することが多くなってきました。判決が1000件であるとすれば、その数倍は訴訟になる前に示談になっているわけです。裁判所も医療を学び、専門部会をつくり処理時間を短縮化しています。勝訴率も向上させる、原告側に立つ傾向があるという結論です。  

弁護士も法科大学院の卒業生がでるころから増加し、また通常の試験を通過する弁護士数も増加、弁護士の多くが医療過誤訴訟を行うと希望をしている現状では、病院は事故を発生させない状況をつくるために過去の判例を学習し、事故の背景や事実認定から対策の糸口を発見し、具体的な活動に結び付けていく必要があります。

注意義務違反、なかでも看護観察義務違反、説明義務違反が3大理由であるとすれば、それらに対して、注意義務を懈怠しないように仕組みをつくる教育を行う、評価する、といったことが必要であるし、同様に看護観察義務違反を排除するための看護プロセスの見直しを行うなかで、観察、診断、計画、実施、記録のフローの質を向上させることが重要な対策となります。
説明義務違反はコミュニケーションや仕組みだけではなく、医療従事者のメンタリティーやマインドに大きく依存します。

病院はよくしてくれたけれども、あの看護師は許せない、とった個人的な軋轢から訴訟が惹起されることを理解すれば、仕組みやルールをつくる、コンプライアンスを明確にするといったことだけではなく、本来の意味での医療従事者の接遇政策(患者さまの立場にたった医療・看護・医療周辺活動)をおこなうことも必要であると考えます。

医療事故対策のための道具はやはり重要な医療ツールの一つです。(続く)

投稿者 石井友二 : 2005年04月19日 21:23

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.dr-treasurebox.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/16