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2005年04月01日
病院という組織について(2)-石井友二
病院で働いている職員には、働く動機に一般の企業の社員と少し異なる点があると思います。それは慈悲心です。これはそうみてしまうからかもしれませんが、人の命に関わる仕事をするなかで、慈悲心のない人に病院の仕事はなじまないと日ごろ思っています。そもそも、この患者さんをなんとかしてあげたいといった思いが医師をはじめとした職員の方の思いであり、その結果としての医療看護活動、医療周辺活動であるからです。我々は『使命感に裏付けられた慈悲心とプライドによる医療』というようにいっていますが、そうした医療をしたいという思いが医療従事者にはあると、私は信じています。
そのことは組織のマネジメントがなくとも、病院職員が病院の機能を最大化していこうとする原動力になっています。歯を食いしばって患者さんのために頑張る個々の職員の懸命な努力によって病院が機能を果たすという図式になっているのです。
しかし、個々人の努力に依存し組織としてマネジメントに力を入れない病院は、職員やそして少なくなってきた患者さんからの離反を招き、組織を維持できないことになります。
世論や制度が情報開示のもとでの医療事故や医療の質、病院全体の質に対し、厳しく選別の条件を突きつけてきているからです。一方で個人情報開示やプライバシー保護においては情報の取り扱いについての制約があり、病院はあらゆる点からの改革を促されています。
まさに組織のマネジメントを正しく、あるべきかたちで実施することが、存在自体を左右する状況になってきたということができます。
医療の質と、結果としての効率向上を行うためには、個人の懸命な努力や貢献だけに依存するのではなく、病院は、組織として医師をはじめとした職員の仕事を支援する制度や仕組みや道具をつくりあげ、職員に提供していくことが必要です。
それは、かたちだけのものではなく、病院が地域完結型医療に貢献するためには、どのような活動をしていけばよいのか、どのような機能をもてばよいのか、どのようなサービスを提供していけばよいのかについて十分に議論された、実質的に成果のあがるものでなければなりません。
病院組織はいまこそ、自らの使命感によって懸命に働く職員が、安心して地域医療に貢献できるよう、自らの組織に最も適したマネジメントを行っていく必要があるのです。(続く)
投稿者 石井友二 : 2005年04月01日 00:00
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