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2005年04月06日

病院組織に必要なマネジメント 医療ツール(2)-石井友二

整理すると、教育のところで説明した課業分析によって作成されるマニュアル。マニュアルがすべての業務をあきらかにするツールとして最も重要なものとなります。ここからスタートして職務分掌規程や権限規程により、院内業務を網羅的に整理します。

この段階では、前述したISOは、品質保証のための業務フローとその説明マニュアル、定型的な書類を必要とすることから、使い方によっては、やはり品質保証のための仕事全体を明らかにする道具となります。PDCAを廻しながら常に一定の品質が維持できる状況の枠組みを提供します。但し、もともと製造業からスタートしたISOは、医療用には細部にわたっての問題解決を行いえません。もともと枠組みであることを理解しておくことは必要です。

何れにしても仕事のながれや手技等についてのフローができたことで、医療の標準化の一部は確保されました。治療の観点から標準化を行うものがクリティカルパスです。パスをどれだけ作成し適用していくのかについて、さすがに現状では医師も自らの裁量を奪うであるとか、イニシアティブを制限されるから作成に反対であるという考えを持つ方は少なくなっているとは思いますが、逆に、高齢化や合併症によって適用されないケースが増加していることも間違いありません。

クリティカルパスを作成するときには、重要度、頻度、疾病別平均在院日数が指標になりますが、高齢化や合併症には抗えない(あらがえない)ということでしょう。ただ、高齢者用であるとか、合併症があるときにはいったんバリアンスとしてパスをはずすものの、一応の処置が済んだのち、もとのパスに戻るといったことでの継続適応を行うことも検討されています。あまりにも平均在院日数が短縮され5日をきった米国で本当にパスが機能しているのかどうかについての疑問はありますが、日本においてはまだまだパス適用によるチーム医療を志向するながれは変わらないでしょう。

当社は、できるだけ簡単かつ実質的に機能するパス作成支援ソフトを開発していますが、迅速かつ的確に医療の標準化、チーム医療を行うためのパスも重要なツールの一つです。
蛇足であるかもしれませんが、パスを利用する職員のための当該パスのアセスメントツールやアルゴリズム(関連図)がないケースが大半であり、実際現場で実質的なチーム医療が成立しているのかとても心配です。勿論、個々の項目や行為はマニュアルによって担保されている必要があります。こうしたなかで実質的なアウトカムマネジメントや、バリアンスマネジメントについて成果をあげていくのはとても大変なことであると考えます。
ある病院で、最近バリアンスノートってなんですかと看護師さんに聞かれたことがありますが、「変動」を含めたバリアンスを管理し、そこから問題発見解決している病院は意外と少ないのかもしれません。

パスは検査パスから作成に入り、入院パスに進むケースが大半ですが、地域連携パスが重要なパスであることについては意外と理解されながら進んでいない部分であると考えます。
いわゆる疾病管理において、生活習慣病について地域完結型医療を行う病院は、地域連携パスが作成されていなければならないことはいうまでもありません。専門医とかかりつけ医の連携をどのようにとるのかといった部分において、例えばDMのパスは必要不可欠です。(続く)

投稿者 石井友二 : 2005年04月06日 21:04

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