« レスキューロボットの開発は医療ロボット誕生につながるか | メイン | 病院改革の基本ツール  病院マニュアル(6)-石井友二 »

2005年05月09日

病院改革の基本ツール  病院マニュアル(5)-石井友二

各部署においてマニュアル項目を抽出します。
重要でかつ複雑な業務から優先順位をつけてリスト化します。

リスト化したものの第一次マニュアルを作成します。
手順、留意点、必要な知識・能力、接遇がそれです。
手順は作業、留意点は説明、必要な知識能力は補足説明、そして接遇は本来の接遇です。
同じフォーム、同じ書き方、首尾一貫性のあるイメージがあるからこそ、各部署がすべての部署のマニュアルを理解することができます。全病院同じフォーマットで作成するために、お互いの部署の課題をすべてのスタッフが発見するこができるのです。

各部署からあがってきたマニュアルをマニュアル委員会で整理し、修正していきます。
一次マニュアルをすべて配布します。
ここから改善提案制度の導入による改善がスタートします。

目に見えないことをマニュアルに反映する段階で暗黙知を形式知に、そしてマニュアルは改訂され、進化することによって仕事そのものを改善していくことになります。マニュアルは仕事の鏡です。常に仕事をした結果、課題があればそれをマニュアルに反映させること、そのことによって個人知を組織知に転換していきます。

ナレッジマネジメントがここからはじまります。

なお、委員会メンバーは率先してマニュアル作成(課業分析)作業に関与することによって、誰よりも早く病院全体の業務を理解することができます。
ある病院から多くのマニュアル委員会のスタッフが別の病院に移りました。マニュアル委員の目には、次のことが写りました。

なぜ、この人とあの人は違う仕事をしているのだろう
なぜ、このやり方は一般的なものと違うのだろう
なぜ、このことは徹底されないのだろう
なぜ、こんなやりかたをしている現場を誰も気がつかない、指導しないんだろう

マニュアルが医療の標準として病院全体の憲法になることが必要です。そのことによって、誰もがある業務については同じやり方を、何か新しいやり方を創造した人はマニュアルを通じて業務を改定する、誰もが逸脱した作業をしない、応用動作や判断業務も定型化できるものはマニュアルに含める。
判断、応用であたらしいもので、委員会が承認すればマニュアルを改定するこで処理。

めんどうくさい、という考えはコンプライアンスを生むことはありません。簡単にしちゃおうよ、チェックはいいじゃん、といったことから医療事故が発生することを十分に理解しなければなりません(続く)。

投稿者 石井友二 : 2005年05月09日 22:33

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.dr-treasurebox.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/28