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2005年08月24日
わかりやすいリスクマネジメント(3)医療の質の向上による事故抑止
「患者意識の変革や、医療事故に対する世論の盛り上がりのなかで、リスクマネジメントを行うということは、レポートを収集して分析し、原因を発見、対策を立案する、ということを中心として、マニュアルや看護プロセス、教育、評価、パスといったあらゆる制度を体系的につくりあげていくことである、という理解をしていただくことが必要です」
「病院全体の改革活動が医療の質を高めることで、リスクマネジメントでの成果を追求することが相当です」
これは、ある病院のために私達が作成したレポートのコメントです。
リスクマネジメントは、発生した事故について原因を分析し、対策を立案し、それを実行し、二度と同じ事故が発生しないように対処することが基本です。しかし、そのためには、周辺のあらゆる制度を動員しなければ、成果をあげるリスクマネジメントはできない、ということを説明しています。
いつも考えます。
①凄いスキルをもつ人が、どのような仕組みであろうと、どのような状況であろうと目的を達成するために、その場をすべて正確にクリヤーするので、事故は発生しない
②仕組みがある程度きちっとしているため、スキルはそこそこの人であるが、事故は発生しない
③仕組みが完全であるので、誰がやっても事故は発生しない
といった、仕組みと個人のスキル(その場での)の組み合わせが基本となり事故を発生させないかたちをつくりあげることが病院のリスクマネジメントである、ということです。
完璧な仕組みをつくることは困難ですし、完全に高いスキルをもった職員を大量に育成することも難しいことでしょう。したがって、まず②の状態を満足水準としてつくりあげることが必要です。
その後③に向けた対応をしていくことになりますが、多分、それは無理でしょう。少なくとも①の状態はこれまた困難ですから、結局②の状態をいつまでにつくれるかが当面の目標であるかなと思います。
そのためには、冒頭に記載したように、通常のリスクマネジメントを軸として、対策のマニュアルへの反映、マニュアルの遵守、そのための評価、あるべきかたちと評価された現状のギャップを埋めるための教育制度といったもの、さらにはそれらを補完する道具として看護プロセスの確立(PDCA)や、パスによるチーム医療といったことが対象となります。
ここで重要な要素はマニュアルです。マニュアルにロジックが必要です。単なるマニュアルではなく、高度に利用されるマニュアルが必要です。
私達はウェブ上でマニュアルを作成、管理、運用するソフトを開発し、ご支持をいただいていますが、マニュアルの質をあげる、マニュアルに執着する、マニュアルを習得する、といった活動を誘導する制度づくりが必要になると考えます(続く)。
〔よい病院、よくない病院の見分け方同時掲載記事〕
投稿者 石井友二 : 2005年08月24日 01:29
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