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2005年12月26日

事務部門の合理化(2)

すなわち、問題があるときに人員削減を軸に合理化を進めれば、益々問題が拡大するのであり、そのためには、まず仕事そのものを見直すなかで、現人員のレベルアップを行い、付加価値をつくりあげることに注力することが必要である、ということを説明しています。

現状調査を行い、仕事における問題点、その解決のための課題を抽出することが必要です。
事務各部門のそれぞれの役割を明確にする必要があります。例えば営繕であれば、総務の一部として
①消耗品データ管理
②資産管理
③固定資産管理
④リース物件管理
⑤修理データ管理
⑥業者管理
⑦清掃管理
といったことが職務であるとした場合、これらを行なうためには、どのような作業があり、どのような時間を必要としているのかについて仮説を立てることからスタートします。

リース管理であれば、
①リース物件の置き場所をチェックし
②実査するとともに
③期日管理を行い
④業者の連絡先をリスト化し
⑤現場から依頼があった場合には直ちに対応できるようにしておく
必要があります。

また事前に
⑥各物件の状況をチェックし
⑦修理が必要となりそうであるのかないのか
⑧また保守契約を利用することが適当であるのか
⑨リースを解約してでも他の機器のリースを行なうことが得策であるのか
といったことについても現場や管理部門に提言する必要があります。

そのためには現場担当者との定期的な(しかし、簡単な時間をかけない)ミーティングを実施することも適当です。このような業務を行なうことで、事前の対処が容易になるとともに、職場の利便性を確保し、無駄な動きがなくなり、総活動時間を削減することができます(続く)。

投稿者 石井友二 : 18:04 | トラックバック

2005年12月23日

事務部門の合理化(1)

ついに始まりました。事務部門の合理化シリーズです。

多くの病院が、このテーマにしびれます(この手の記事はネットでのヒット率が最も高いです)。
医療収益が逓減すれば、間接部門のコストを削減しようとするのは、一般的には当然のことです。そのことによって利益やキャッシュフローを確保することが必要であるからです。

しかし、本当にそうでしょうか?
収益が落ちればコストを削減する、といったロジックが医療機関において妥当なのでしょうか?

当然、現状分析による冗費は削減すべきです。必要な事項がすべて実施できていて、そして人員が過剰であるといった場合に人員削減が利益確保の大きな誘因の一つです。
そうでなかった場合にはどうなるのでしょう。

①本来実施すべきことができていない
②かつ実は人員も少ない(他病院とのベンチマーク)
といったときに、人員を削減することでの合理化を行なえば、結果は目に見えています。

少なくとも管理部門の
①機能明確化
②機能を果たすための項目
③現状調査
④不足事項
⑤人員は不足しているのか不足していないのか
⑥必要業務実施
⑦不足しているとしたら何人必要なのかの概算
⑧また余剰である場合には、どうしたら現状よりも少ない人員でできるかどうかの調査
⑧実施
といった項目について手を入れる必要があります(続く)

投稿者 石井友二 : 23:01 | トラックバック

2005年12月21日

リスクマネジメントのあり方(2)

レベル0(未遂)の間に、
①どのようなかたちで次に進んでしまう可能性があるのか
②事故になったらどのような影響を与えるインシデントであるのか
といったことを検討する必要があるのではないでしょうか。

レベル1、2、3、4、5、というのは、患者さんの状態であり、状態が悪いから問題、悪くないから問題ではないという次元での話しになっていることが多いようです。未遂であっても
①偶然踏みこたえたのか
②あるいは仕組みによって踏みこたえられたのか

によって大きく次のステップは変わります。
患者さんの個体差によっても、与薬事故であってもAさんではOK、しかしBさんでは×ということもあるわけですから、事故の本質を常に見るという意味では上記①②が必要であると考えます。
そうすることによって、事の重大さに気がつくのではないでしょうか。

現状の多くの病院のリスクマネジメントは根本的にどこか本質的ではない感じがします。
レベル0のうちに事故を叩く!そうしたことが必要であると考えるからです。
レベル3だから、これは大変だ!ではないですよね。

繰り返しますがレベル1、2、3、4、5は、行為の重要性というよりは患者さんの状態の重要レベルである、ということを認識しなければなりません。

勿論、患者さんの体力が弱っていて、そうではないときと比較して患者さんに与える影響が大きかったといった場合、「体力のない患者さんや高齢者に××を実施する場合には、とりわけ注意」という方法で事故レベルがあがることを抑止する、といったことがあるかもしれません。

しかし、本来はその事故の原因となった行為はなかったということが重要であることに気がつく必要がある、ということなのです。
このことだけは忘れてはいけないのではないでしょうか。
だから、事故は徹底的に対策し、具体的な行動を行い、仕組みを直し、個人のスキルを高めていく必要があるんですよね。我々は、このことを徹底的に追及していきます。

投稿者 石井友二 : 02:25 | トラックバック

2005年12月20日

リスクマネジメントのあり方(1)

リスクマネジメントの本質は、リスクを管理して、事故をなくすということですよね。

情報収集の段階から整理、分析、原因特定、そして対策立案、具体的な行動といったことが必要です。
多くの場合、原因分析のさまざまな手法があるにも関わらず、本質的な部分で特定ができず、結局対策が曖昧なまま、ショートカットで処理され、結果として業務改革や個人の技術技能の向上につながらないということが多いようです。

事故をなくす、ということは不可能であるといわれています。
しかし、だからといって、極限まで事故を減少させるための努力を怠る理由にはなりません。
そもそもインシデントはレベル0のみであるにも拘らず、レベル1やレベル2はその時点でのもので、
あとまで経過を追っていくということすらデータとして取られていません。

例えば転倒についても、その時点で実施したが問題なしであったとしても、そののちにどのような障害が発言するのかについての管理をしていないわけですから、やはり転倒を起こし、そしてインシデントだからよかったというわけにもきません。与薬インシデントの場合にも、同様です。いずれにしてもデータがないためにあまり重要であると考えられないのも問題です。

インシデント0は、施行されないように、施行されたものはすべて事故ですよね。厚生労働省の区分ではないはずです。これらについては、したがって絶対的な対策を立案し、絶対的に実施しなければならないことはいうまでもありません。

どのようなインシデントも業務改革につながらなければならない、と考えています。インシデントの段階で抑える必要があるので、インシデントをとっていることを忘れ、事故ではないから、すなわちレベル3ではないから、対策についてもおざなりになる、ということは本末転倒であると考えます(続く)。


「よい病院、よくない病院の見分け方記載記事」

投稿者 石井友二 : 22:22 | トラックバック

2005年12月15日

人を活かすこと自分を活かすこと

最近人について考えます。

とても短い人生のなかで、自分が人として何ができるのか。そして仲間と他の人に対して何ができるのか。考えます。

とりわけ縁があって医療の道に少し踏み込ませていただいているなかで、医療そのものにはふれられないけれども、コンサルティングを通じて医療に貢献したい、医療従事者が人として患者さんのためになる。そして、患者さんから喜んでもらえるようになることについて少しでもお手伝いできたら。こんな幸せなことはありません。

病院が人で成立っているなかで、人がすべて、そして常に懸命に努力しなければならない使命があるとしたら、少しでも彼らが楽になる仕組みを提供したい。

自分達の力を有効に発揮できるための道具を提供したい。人が人として、悔いなく最後のときを迎えることができるよう、患者さんも医療従事者も、そして我々も皆がよかったね、って言い合える、そんな仕事をしていきたい。できるようになりたい、と思っています。

投稿者 石井友二 : 01:48 | トラックバック

2005年12月11日

人を活かす教育(7)

なお、別途スケジュールを立案するにあたり、現場で検討したうえで、各部門に諮問を行い、再度取りまとめたものを以って病院トップの承認を得ることで全体のながれをつくることになります。

上記を実施するために、教育委員会といったものを組織横断的に組成し、教育体系の整備運用、進化を誘導することができればよいと考えています。


5.まとめ
これらについて、これをたたき台として今後議論を重ねながら整備を行うとともに、常に制度を進化させていくことが必要です。
   
組織の要請と、医療従事者側のニーズが合致し、常に学際的アプローチが行われる医療、そしてそれらをベースとして経験を積み重ね、そしてノウハウを収集し活用していくことが必要です。

マニュアルをベースとした教育体制を整備することによって、常にリアリティのある患者さんの側に立った医療ができる体制をつくりあげることこそが、これからの急性期病院として勝ち残り、地域に貢献できる資格を得る条件となると考えます。

教育制度について、心ある医療を行なえる医師やスタッフをどのように育成することができるのかが病院トップマネジメントのこれからの唯一の仕事であるといっても過言ではありません。いまいちど自院の教育体制について、あるべきかたちとの間の乖離を再確認してみることが相当です。

投稿者 石井友二 : 22:34 | トラックバック

2005年12月09日

人を活かす教育(6)

4.教育体系整備の進め方
3つの教育をどのように体系化し、制度化していくのかについて検討し、それらを利用した教育を行っていくことになります。
①マニュアルを常に学習する
②マニュアルを含め、常に業務を見直し業務改革を行う
③マニュアルを改訂する
④改訂されたマニュアルを習得する
といったながれを基本的な職場内教育の柱としていきます。

個人別に習得しなければならないマニュアルが習得できているかどうかをチェックするとともに、不足する部分があれば個人カルテ〔教育カルテ(A)〕に記載するとともに、集合教育や自己啓発についても、今後整備されてくるルールに基づいて教育の対象として利用できるよう仕掛けていくことになります。

行なうべき作業は、
①教育アンケートの収集分析
②教育体系の整備
③具体的資料の作成及びルール(教育規程等)の設定
④現状調査
⑤教育方針決定、育成計画の立案
⑥承認及び発表
⑦具体的作業への誘導
⑥新教育体系による教育開始
というながれを意識したかたちで実施することになります(続く)。

投稿者 石井友二 : 03:27 | トラックバック

2005年12月08日

人を活かす教育(4)

 (2)集合教育
集合教育は、ただ漫然と参加するのではなく、参加者個人のニーズに合わせてこれを行うことが原則です。勿論、新たなテーマをある者に学習させるということがあったとしても、原則としてそれはその者に対する教育目的に基づいて参加機会を提供することが必要です。
   
個人個人の教育課題やテーマを常に明確にしたうえで無駄のない教育を行っていく仕組みをつくりあげることが求められています。

基本的にはしたがって職場内教育にて発見された課題を職場内で教育するとともに、
それを補完するために集合教育がある、という考え方を採用するとともに、前述したように参加指示には目的が必要であり、目的のない集合教育参加は戒められなければなりません。

なお、集合教育は
①内部
②外部
のものがあります。

基本的には集合教育は内部で実施されることが適当です。
①組織として職員に何を学習して欲しいのかを明確にする
②当該テーマに対して必要な講師を確保する
③それらを学習してもらう
④成果を得て仕事に役立たせる
というながれが必要です。

教育委員会といったものや事務部が企画を立案し、企画に基づいた教育を実施することが求める人材育成を行うことを容易にします。

なお、次善の策として、
①各部門から集合教育の年間計画(職場の意思に基づくカリキュラム)を提出してもらう
②①をマトリックスとして月次で集計を行い一覧表を作成する
③②を開示し、各部門相互に参加を促す
④上司は必要に応じて部下に参加を指示する
⑤成果を継続的に把握する
といった活動が行われる必要があります(続く)。

投稿者 石井友二 : 17:10 | トラックバック

2005年12月07日

人を活かす教育(5)

(3)自己啓発
自己啓発は、自分で人知れず学習することも大きな概念では含んでいますが、厳密には自分で自らの意思で知識や経験を習得する自己学習とは明確に峻別される必要があると解釈しています。
    
制度として病院が自己啓発を行う場合には、上司からテーマや方法についての指示を受け、これを根拠に自分で学習を行うとともにその成果を評価の対象としていくことが通常であり、上司の指示に基づきといったところにおいて自己学習と区別されます。

あくまでも組織として必要な人材育成を行う場面で職場内教育が行われ、それを補完するために集合教育があり、さらに部下の時間を活用した自己啓発によって最終的な知識を習得する、といったながれをつくることになります。自己啓発は教育フローの最終場面であるということができます。

なお、自己啓発を制度とした場合、前述したようにこれを科学的な判断で行う必要があり、体系化しておくことが必要です。
病院側が、自己啓発のための予算を確保する必要が発生することもあります(続く)。

投稿者 石井友二 : 02:16 | トラックバック

2005年12月06日

人を活かす教育(4)

 (2)集合教育
集合教育は、ただ漫然と参加するのではなく、参加者個人のニーズに合わせてこれを行うことが原則です。勿論、新たなテーマをある者に学習させるということがあったとしても、原則としてそれはその者に対する教育目的に基づいて参加機会を提供することが必要です。
   
個人個人の教育課題やテーマを常に明確にしたうえで無駄のない教育を行っていく仕組みをつくりあげることが求められています。

基本的にはしたがって職場内教育にて発見された課題を職場内で教育するとともに、
それを補完するために集合教育がある、という考え方を採用するとともに、前述したように参加指示には目的が必要であり、目的のない集合教育参加は戒められなければなりません。

なお、集合教育は
①内部
②外部
のものがあります。

基本的には集合教育は内部で実施されることが適当です。
①組織として職員に何を学習して欲しいのかを明確にする
②当該テーマに対して必要な講師を確保する
③それらを学習してもらう
④成果を得て仕事に役立たせる
というながれが必要です。

教育委員会といったものや事務部が企画を立案し、企画に基づいた教育を実施することが求める人材育成を行うことを容易にします。

なお、次善の策として、
①各部門から集合教育の年間計画(職場の意思に基づくカリキュラム)を提出してもらう
②①をマトリックスとして月次で集計を行い一覧表を作成する
③②を開示し、各部門相互に参加を促す
④上司は必要に応じて部下に参加を指示する
⑤成果を継続的に把握する
といった活動が行われる必要があります(続く)。

投稿者 石井友二 : 17:10 | トラックバック

2005年12月05日

人を活かす教育(3)

3.教育制度体系
教育制度は、3つから成り立つことは説明しています。
①職場内教育
②集合教育
③自己啓発
がそれらです。

(1)職場内教育  
文字通り職場内で実践する教育です。従来は明確な基準がなかったなかで、上司の属性によって教育が行われていました。したがって上司の属性に応じた教育成果を部下は享受していました。

組織は職場で主としてどのような基準によって、どのような教育が、いつ、どのように行われているのかを把握していない、という状況で自助的に教育が職場のニーズに応じて行われてきたことになります。

今後は職場というよりは、職場を含んだ病院として、
①どのような人材を
②いつまでに
③何人
育成していくのか、また、少なくとも自院の職員は
④職位又は等級別にこのような知識をもっている
⑤このような経験をもっている
ということを企図した育成を行うことが適当です。
   

人材育成計画を立案し、人材を確保するためには、
①職員全員は期待する知識や経験をもっているのかどうかの検証
②目標設定
③ギャップの認識
④教育
⑤成果獲得
といったなかで教育を継続していくことが必要です。
   
道具として
①職務基準
②マニュアル
を利用します(続く)。

投稿者 石井友二 : 00:07 | トラックバック