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2007年01月30日

待ち時間短縮について

昨日は広島の病院で、待ち時間短縮プロジェクトの発表及び検討会がありました。電子カルテをいれ、オーダリングを入れることで、受付から会計までのあらゆる場面での時間データがとれるようになりました。

 予約ありとなしの患者さんの待ち時間のデータが検証されましたが、ある人は予約時間の随分前に来院し、待ち時間をながくしていることや、予約時間ぎりぎりに受付すると、結局はかなりの時間待たされること。

朝早く診察を受ける患者さんが早く予約をとるので、結局、はじめて来院した患者さんは予約をとる枠が少なくなってしまうこと。
診察前に早く来院してリハビリテーションを行うことがかえって診察時間を遅くしてしまう可能性があること。
 予約なし患者さんを間に入れるため、結局予約患者さんが時間通りに診察を受けることができないこと、検査や撮影は予約どおりに行われるため、診察との間に時間が生まれることがあること、あるいは予約患者さんを超えて診察に入るためクレームの対象になることなどなど、書ききれないほど多くのことが検討され、どのようにすれば患者さんをできるだけ待たせないようにすることができるのかどうかについて議論されました。

 最終的には個々の職員が自分が一番大切な人とコミュニケートする気持で、患者さんの側に立ち、誠意をもって意識を振り向けながら対応することで理解が得られる、という話を私はしました。

 患者さんは、真摯な態度で精一杯仕事をしているスタッフを絶対に悪くは思わないものです。最終的に気持が伝わるためには、本来の接遇を実施するため常に仕事の見直しや個人技術技能向上を図ることが求められます。 


「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 13:38 | トラックバック

2007年01月28日

病院再生はじまります

 ある病院のモニタリングはじまります。予算実績管理がうまく遂行され、予算が達成できるようチェックします。差額が生まれたときにインディケーター(KPI,CI)で分析し原因を追究したうえで行動を誘導します。経営コンサルティングは今回含まれません。

 自己資金での投資会社の投資だからです。ファンドには経営をきれいにしたうえで、そして体制が整備されたうえで委譲することになっています。

 そこからは、投資家のためにコンサルティングが始まります。コベナンツ(covenant)※が発効しないよう、モニタリング&ちょっと指導を開始します。

 ※コベナンツは、遵守事項、契約事項をいいます。本来は、融資にあたって付け加えられる特別の条件ですがこうした投資においても適用されることが多い条項です。コベナンツには、財務制限条項、資産譲渡制限条項、格付維持条項等があります。これらの条項が遵守されない場合、特定のペナルティが発効する。病院の場合には持分の譲渡といったことが対象となります。

 モニタリングのなかで、何が悪くてこうなったのかについて考え、それを排除するべく動くなかで、病院を地域になくてはならない存在とすることを目標として行動していきたいと考えています。


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投稿者 石井友二 : 01:21 | トラックバック

2007年01月24日

病院再生(3)

今、ある病院の再生をしています。オーナー理事長が好き勝手に病院を食い物にしてきました。家族の給与、交際費、交通費、家族の会社の賃借料等々、びっくりする横領とも言える行動でした。
 結局病院の財務内容はめちゃめちゃになり、追い討ちをかけるように点数が引き下げられ、半分の病棟は2011年に廃止。事前の対応をしなければならないけれどもそれを行うスタッフもいない、といった状況です。
 財務DD(デューデリ)に入ったとき、弊社の会計士は、こんな病院みたことがないと呆れるほど財務は破綻していました。結局支援者が食いつなぐ資金を投入し、なんとか生きているといった状況でした。

 しかし、患者さんが100名以上入院しています。病院がなくなることだけは阻止しなければならない。というのが支援者や我々の思いです。病院は民事再生そして破産することになります。私たちは支援出来る体制を整え、病院全体を別法人に売却します。

 日本の心無い多くの不埒な病院経営者によって、こんな状況になった病院を他にも数多く知っています。それが投資であったり放漫経営であったり、そしてこのように意図的に食い物にする例もあるでしょう。私たちは断固としてこうした病院オーナーを糾弾します。そして安定した病院経営ができるよう環境づくりをしていきたい。そう決意しています。


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2007年01月21日

病院再生(2)

先日も都内の病院のDD(デューデリ)を行いました。古くから地域に根付く歴史のある病院です。しかし、オーナーの高齢化や競合が新しい施設をつくるなかで、競争に勝てる診療ができず、その病院は患者を毎年減らしてきています。手術件数も徐々に減少し、収益も少しづつ落ちてきていました。
 そこに今回の医療制度改革です。麻酔医もいる、手術もできる。でも患者がこない。こんなもったいないことはありません。

 私が今日訪問していた病院は、地方にありますが、麻酔医がいればもっと手術ができる病院です。前者は手術室は空いている。後者の手術室はタイトである。このアンマッチがなんともなく虚しい気持を生む原因です。ファンドは前者が都内にあり土地建物に価値があるがめ10億円以上の投資をしようとしています。
 
 でも、その資金を後者につっこめばもっともっと地域貢献できる医療を進めることができます。地域に必要な病院とは、いったいどのような病院なのか。そして再生支援しなければならない病院はどのような病院であるのか。私たちは経済原則だけでははかりしれないマクロの視点で医療を考える必要がるのかもしれない、といつも考えてしまいます。

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2007年01月20日

病院再生(1)

 病院再生には2つのターゲットがあります。
 療養型病院や精神病院といった、今後ネガティブな状況が予測できる病院群に対する再生業務と、急性期病院において間違いなく伸びていく可能性があるにも関わらず、設備投資が重荷になり、キャシュフローが確保できないものといったケースが対象となります。
 
 現在前者について2病院、後者について1病院作業をしています。

 勿論、そこに至るまで具合が悪くなっていない病院のコンサルは数多く実施していますが、病院再生は別のルートからの依頼が多く、まったく別の指導内容になります。
 何れにしても、ファンドやキャピタル、銀行とのコラボレーションが病院再生には必要となります。この件の具体的なストラクチャーは別途説明することにします(続く)。

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2007年01月19日

DPC準備委員会の組成及び運営(特別Ver)

 DPC準備の基本的事項は次のフェーズで行います。

1.厚労省へ提出するデータのスムーズな作成支援
 (1)正確なコーディング
 (2)様式1の作成
 (3)退院サマリーの作成支援

2.提出データの精度保証
 (1)14桁適正チェック
 (2)出来高データと主病名整合性チェック
 (3)その他

3.DPCシミュレーション支援
 (1)主病名比較
 (2)診療科比較
ということでした。
 診療情報管理室のスタッフ育成をも含めた質の向上を図ります。
これらについては、また仔細に説明することになります。


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2007年01月18日

病院原価計算はDPC必須事項(4)

今日は朝からDPC導入を専門に行っている会社の幹部とミーティングをしました。如何にDPCそのものの制度に載せた診療報酬請求事務を実施するのかについては、とても長けた方々です。ここのところDPC導入への手上げが最後の年になるのでは、という憶測から皆さんが慌ててDPC手挙げをめざされるようになりました。なので、そうした会社は結構ひっぱりだこになっているのでしょう。

 また、その会社のN氏は患者の納得度を調査する病院患者納得度調査をされています。今システム化しているようで、とても面白い視点でヒヤリング項目をつくっていました。結局は満足ではなく納得だ、ということが医師からも評価され、大学病院をも含め調査依頼が多いとのことでした。

 外来患者の総数が診療報酬のアップで受診抑制をしているという話もしていました。20%は少なくなったということ、そして今後、7:1で収益をあげている病院の在院日数は14日以下、もっと引き下げていくことが妥当であるという説明をしていました。

 7:1の点数が高すぎたという調整の話もあり、また看護師の配置だけではなく実質的な機能分析をしてくるので、いまの平均在院日数では基準をとれず、さらに平均在院日数を短縮し、結果としてコストアップになるよう制度を変えてくるだろうということが背景にあるようです(得意の梯子外しという話ですが…)。

 7:1をとれば収益を確保できて、マイナス分が帳消し。だから看護師さんを集めればそれでよい、という発想は、国が求めている医療機関の業務改革により、質を維持しながら安い(合理的)な医療という目標から乖離する、という議論もしました。勿論、患者さんが増えなければ困りますが。

 ところでDPCですが、果敢に挑戦し、業務改革を断行することにより原点に帰る医療ができるのかどうか。それがDPC導入による最大のメリットであると思っています。DPCを形式ではなく実質的に自院の改革ツールとして利用しているプレステージの高い病院がたくさんあります。7:1をとる。そしてDPCを導入する。改革する。7:1あるいは5:1(将来制定といわれていますよね)を志向してよい医療のための体制や個人をつくる。

 多くの優れたリーダーである理事長が、どのようなヴィジョンでどのような病院をつくりたいと熱く語る表情を思い出しながら、なるほど、なるほど、であればやっぱりモニタリングの道具としての病院原価計算を導入することはさらに必要となるんだなと一人納得(納得度100%)したのでした。


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投稿者 石井友二 : 19:55 | トラックバック

2007年01月14日

病院原価計算はDPC必須項目(3)

3.まとめ
病院原価計算を行うことが目的ではなく、そこから何を抽出し、何を改革するのかが病院原価計算のポイントです。であるのであれば、病院全体のコストリダクション(原価低減)や管理会計全体のシステム構築が必要であり、これら体系的なアプローチがないとき、原価計算だけを行ってもうまく成果をあげることができません。

 全職員がコスト意識をもち、一人ずつのベストプラクティスを確保できるシステムを導入することが求められています。

明確な戦略のもと、スタッフのモチベーションをどうあげるのか、どのような道具を使いマネジメントを行うのか、自院を中心とした地域完結型医療を介護事業への関与をも含めてどのように展開していくのか、といった総合的なマネジメントシステムを並行して整備しつつ病院原価計算を計画立案やモニタリングの道具として利用することが必要です。

DPCの時代は「病院改革の時代である」といわれるように質を維持、あるいは質を向上させながらさらに合理的な医療を行うといった、医療のあるべき姿へのルネッサンスである、と考えることが適当です。


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投稿者 石井友二 : 16:59 | トラックバック

2007年01月13日

病院原価計算はDPC必須項目(2)

3.行為別原価計算及び患者別疾病別原価計算
 次に行為別原価計算を患者別疾病別原価計算と同時に実行します。クリティカルパスによる原価計算が行われますが、クリティカルパスには治療行為以外の詳細な行為が記載されていないことが大半であり、別途共通に実施される患者さんに対する行為が抽出されます。

 病棟であれば、本日の予定説明、入院時オリエンテーション、検査オリエンテーション、手術オリエンテーション、入院時患者情報収集、観察、体交、洗髪、足浴、清拭、洗面、介助、剃毛、浣腸、処置介助、配膳、下膳、食事介助、入浴、介助、入浴指導、検査介助、患者の輸送、患者・家族へ説明指導…などあげればきりがありません。

 こうしたもののコストまで管理し、抽出するためにはプロジェクトをつくり徹底した議論をしたうえでタイムスタディのための合理的な方法を導入することが必要です。
 
 上記を含め治療及び看護、医療周辺行為についてタイムスタディを行うための前提資料を作成したうえで、タイムスタディを行います。

 さらに直接材料費、直接経費といった原価要素はレセプトから、また治療間接費は部門別損益計算の資料を利用して作成した病棟単位1日入院コストとして計算され、患者別の疾病別原価計算の原価標準が作成されます。
 
 このようにしてこの疾病についてはいくらで治療をする、といった標準原価が計算できるようになれば、DPCに移行した段階で、また今後DPCの点数が引き下げられたとき、どこをどう改革することにより適正利益を出すことができるのかが認識できるようになります。

 どこをどう改革するのか、ということが業務改革です。業務そのものの見直しをマニュアルやリスクマネジメント、クリティカルパスを利用して行うとともに、教育システムの整備により個人の技術技能の向上を図りながら医療の質を向上させることになります。

 そのことによって、常に無駄が排除され、質を向上させた結果として生産性の高い業務を徹底して行うことができるようになり、益々適正利益をあげることができるようになります。勿論、間接費のうち冗費についてはこれを徹底して引き下げす(合理的コストカットを行う)ことにより治療間接費を逓減させることはいうまでもありません。

 DPCを導入するということは、パスの見直しを行うこと、必然的に業務改革を行うことで、平均在院日数を入院期間Ⅰに合わせるとともに、利益を出すことができるよう、病院原価計算を導入する必要があるからです。
 従来出来高かDPCか、といったシミュレーションによる議論や、調整係数がどうだとか、いう話が盛んですが、ナンセンスです。DPC下で原価がいくらなのかという議論をしなければなりません。
 
例えば粗利を20%とるための原価構成はどうであるのか、直接材料費なのか、直接労務費なのか、直接経費なのか、治療間接費なのか、発生した原価差額を改善するために、どのような業務改革をしなければならないのかといったことについての議論が必要です。
 そのために、部門別損益計算や患者別疾病別原価計算が必要であるという理解をしなければならないのです(続く)。

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投稿者 石井友二 : 00:54 | トラックバック

2007年01月12日

病院原価計算はDPC必須項目(1)

1.はじめに
DPCを採用するには、病院原価計算の導入が必須です。
出来高からDPCに移行する過程で、どちらかが収益が高いのかといったシミュレーションはしなければなりません。どのような調整が行われるかは別として、疾病別にシミュレーションすることで、差額を把握し、DPCに本格移行した場合にはどのように収益が逓減する、あるいは増加するのかについて認識しておくことは必要です。

 しかし、もっと重要なことは、DPCに移行することにより、質を落とさず合理的な医療をどのように行うのかに留意することです。

 診療報酬が下がり続けることは明らかななか、自院がどのような診療活動を行い地域に貢献していけるのかを考えるとき、自分達の診療活動はどのようなコスト構造のなかで行われているのかをまず理解し、そして目標を決定し、業務改革をしながらあるべきかたちのところで活動する。このような方向をもたなければなりません。
 
 病院原価計算が経営意思決定を行なうときの重要なツールとなります。

2.部門別損益計算及び診療科別損益計算
まずは部門別損益計算や診療科別原価計算を行うことにより病院全体の各部門の損益構造を明らかにします。

 各部門の損益構造を明らかにすることにより、どこに力を入れればよいのかといった組織的な戦略を立案することになります。ここでは間接部門、直接部門毎に問題が明確になります。また、それぞれに帰属する各部門においても収益を向上させる、費用を削減するといった部分について、指標を利用しながら分析することで課題が鮮明に見えてきます。
 
 病院の事業計画を部門予算に落とし込み、毎月予算実績部門損益管理を行うことで、決めた利益を出したりキャッシュフローをコントロールすることができるようになります。
ここでは診療科別損益計算ができる構造になっていればより精緻や情報を収集することができることはいうまでもありません(続く)。

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投稿者 石井友二 : 16:49 | トラックバック

2007年01月11日

アメリカンフットボールはマネジメントそのもの(3)

戦略を決定し、フォーメーションを練りまくり、PDCAサイクルを廻す。日頃からケースを勉強し、
他の試合をみて、相手の弱点をみつけ、また自院の強みを身につけ、戦いに望む必要があります。

 アメフトの場合にもメンバーが入れ替わり立ち代り代わります。

 大きいチームは1軍2軍とあり、たくさんの代替メンバーがいますが、小さいチームは場合によっては裏表(攻撃も守りも)が同じメンバーであったりする弱小チームがあったりします。
 そのときには優れたメンバーがいても、結局は後半になると疲労でけが人続出試合継続不可、といった状態になることがあります。定着率をあげなければならないのも同じです。11人だけではなくたくさんの控えがいるチームが確率的にスターをたくさん擁することにもなります。

 NFLは全米からセレクションを受けたよい選手が各チームに入ります。もともとプロとして小さいときからトレーニングしてきた、あるいは大学で徹底して訓練されたメンバーが入るから華麗なみていていも感動するドライブ(動き)ができるのです。

 病院においても私たちはプロである。もっとプロトして懸命な生き方をしよう。プロとしてチームを引きて、組織のなかで徹底的な成果を限られた時間であげていこうという思いがなければ試合に勝つ(仕事で成果をあげる)ことはできません。誰かがいわないから、誰かから指示をされないから、もっと楽なプライベートがあるからといったことではよい医療ができるはずはありません。

 今日K病院の事務長から携帯に電話がありました。今日は日曜であるにもかかわらず朝から病院で作業をしていて疑問なところがあったと話されていました。昨日も出ていたとお話されました。市立病院でありながら懸命に一定時間までに成果をあげていきたいという事務長の情熱には、オーラのようなものが感じられます。そのなかでいくつものチームが立ち上がりつつあります。
 
 医療は勿論、ゲームではありません。しかし、あらゆるゲームにはロジックやシステムがあります。そしてそれを利用して成果をあげる高いスキルをもった個人がいます。組織運営上、ロジックやシステムに学ぶべきところがあれば、たとえゲームであっても学ぶべきであると考えます。
 組織はオーケストラである、といった言われ方をしたり野球のチームであるといわれたりすることもよくありますが、まさにアメリカンフットボールは組織運営において学ぶべき多くの事柄があると、最近よく考えることが多く、取り上げてみました。

 機会があれば組織を任されたマネジメント、そしてチームを牽引する役割をもったリーダーはアメリカンフットボールの試合をTVでみてみるとよいでしょう。


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投稿者 石井友二 : 10:05 | トラックバック

2007年01月10日

DPC準備委員会の組成及び運営(1)

クライアントである函館の病院は、DPC準備病院として、昨年から作業を開始しました。これからは、DPC準備委員会を組成して、以下の点について議論することになります。
  委員会の活動は大きく次のいくつかの項目を検討することによって行われます。
①基本事項②平均在院日数短縮③病院原価計算④業務改革の4つがそれです。以下説明します。

(1)基本事項
①DPCでの申請及び継続的事務管理
②出来高からDPCへの移行に係る科別収益増減調査
③DPCが、日常業務にどのような影響を与えるのかについての総合的分析及び課題抽出   
④検査、放射線、薬剤についての見直し
⑤どの疾病への取り組みを行うのか、どの診療科をどう変化させていくのかについての戦略決定

(2)平均在院日数短縮
①パスの在院日数とDPC上の入院期間Ⅰの乖離チェック及びパス分析、改定までのスケジュール
②看護プロセスの見直し
③入院許可のあり方ディスチャージの運用の課題
④地域ネットワークの構築のため在宅医、訪看、居宅支援の三者のコーディネーションをするための
活動強化

(3)病院原価計算
①部門別損益計算は既に導入しているがそれをどう利用してコストリダクション(原価低減)するか
②疾病別原価計算も試行しているが、各科別にどの疾病についてそれらを網羅的に実施すればよい
か、及び具体的なスケジュール
③上記を前提とした管理会計導入

(4)業務改革 
①四位一体(マニュアル、リスク、パス、教育)の体系化
②マニュアルの整備及びマニュアルソフト導入完了したため、その運用についての検討
③リスクマネジメントの強化によりインシデントを排除し無駄な時間をなくすための活動(なお、安全レ
ポートのIT導入が完了したため、どのようにそれを運用するのか、についての検討
④本来の接遇
⑤定着率を向上させるためのⅰ)職場環境改善ⅱ)教育体制整備ⅲ)処遇=厳密な評価制度整備

 上記について、まずは整理し、どのように活動していくのかを議論する場をつくりあげることになります。上記を俯瞰するとDPCを導入するということは特別のことを行うということではなく、DPCが呼び水になり医療改革をミクロレベルで行うということに他ならないことが判ります。
 我々は、上記に対し、今後どのように作業を支援していくのかについてのプログラムを提供することになります。


「よい病院、よくない病院の見分け方同時掲載記事」
 

投稿者 石井友二 : 01:09 | トラックバック

2007年01月08日

アメリカンフットボールはマネジメントそのもの(2)

でもって感心するのは、反則には厳罰があり、すぐ5ヤード、15ヤード罰退があったりします。
 フェイスマスクに手をかける、攻撃を後ろからする、パスを受ける前にプッシュする、攻撃する前に動く、時間内に攻撃しない、危険な行為、有効ではなくなる状態であるのに(ラインを出るとか)さらに攻撃する、などたくさん罰則があります。
 コンプラインアンスが徹底されていて、さすがアメリカだと思いました。

 個人のスキルも結構大きく求められますが、やっぱりチームが一体となりそれぞれの役割を果たしてやっと成果をあげるということになります。オフェンスのラインが弱ければサックといわれていますが、QBは倒されます。だからいくらよい技術をもったQBでも処理ができません。ランについてもパスについても受ける者ができなければ試合は進まないのです。
 
 相手をだますためにどう動くのかといった意味では、フェイントやフェイクといったことがこれほど、
要求されるものもありません。

 先日のオンワードと法政大学の社会人対学生はたった1点差で法政が負けましたが、キッカーによるキックでタッチダウンして6点とったあとの1点のキックでの点数がとれなかったことが勝負の分かれ目でした。法政は毎日練習しているので、見ごたえのあるフォーメーションやフェイク、びっくりする面白い作戦で勝負していました。
 
 オンワードはそれこそクラブチームでバラバラな会社の人が参加して練習時間も少ないなかで、単調な作戦ではありましたがしのぎながら結局絶対に勝つという根性で勝ちをもぎりとったという感じでした。
 技は学生がありましたが、勝ちたいという意欲とチームワークでの勝ち、といった感じでしょうか。

 病院も院長をベースに前面に出て走り、受けるメンバーがドクターであるとすれば、それを守る看護師やコメディカルはラインということになるでしょうか。戦略を決めるのはコーチすなわち理事長であったり理事会であったりしますが、結局なんだかんだいっても全体の動きを上からみて、(無線で)院長に指示を出すといった方法も病院と同じです。
 
 アメフトの場合には前半と後半の4Q(ワンクオーター4回)で試合は終わります。病院は毎月が1Qのようなものです。12Qを戦いぬかなければなりません。観客=患者さんや地域住民が本当に心豊かに満足し、自ら範とできるよう、チームが一体となり一定の時間の範囲で、成果をあげていく必要があります(続く)。
 
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投稿者 石井友二 : 03:23 | トラックバック

2007年01月07日

アメリカンフットボールはマネジメントそのもの(1)

いま、NFLの試合(チーフス×コルツ)を観ながらPCやっています。
 いや~みなさん。アメリカンフットボールって病院経営と同じですよ。
 QB(クオーターバック)がボールをパスして陣地を攻めていくのですが、これは結構やばいリーダーでなければなりません。

 ゲームの組み立てはコーチ(参謀)から無線やサインで送られます。これを受けて、パスかランで攻撃しますが、場合によってはパスが投げられない状況であれば自分で走る。
 パスはWR(ワイドレシーバー)という役割をもった足が速くて俊敏な者がこれを受けます。ランであってもRB(ランニングバック)に敵にわからないようにボールを渡し(ここでのフェイクがまた楽しいのですが)、結果を出させる。

 パスにしてもライン(これが相撲取りみたいな人が多いのですが…)がいて相手から自分を守ってくれる間に、パスかランにてボールをメンバーに渡すわけです。

 これはオフェンス(攻撃)ですが、4回のチャンスで10ヤードクリヤーできればファーストダウンといって次の10ヤードに移ることを繰り返し最終的に相手のゴールにタッチダウンすることになります。リーダーがいて守る人がいて、攻撃のチャンスが4回あり、攻めるメンバーは走るのがうまいか、パスをとるのがうまいか、役割が複雑なフォーメーションをたくさん覚えることになります。
 ディフェンスについても、セーフティーといった人が俯瞰的に相手の攻撃をみて攻撃を防いだりします。役割が皆違います。
  
 チームにより変化があり面白いですが、やっぱり戦略、スタッフのスキル、そのときの空気、相手の力量、運不運(但し、メンタリティーが大きく影響すると思います)が影響します(続く)。

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投稿者 石井友二 : 22:19 | トラックバック

2007年01月04日

DPC時代をどうクリヤーするのか(4)

 DPCの採用には、病院原価計算の導入が必須です。DPCを導入するということは、パスの見直しを行うこと、必然的に業務改革を行うことで、平均在院日数を入院期間Ⅰに合わせるとともに、利益を出すことができるよう、病院原価計算を導入する必要があるからです。

 従来出来高かDPCか、といったシミュレーションによる議論や、調整係数がどうだとか、いう話が盛んですが、ナンセンスです。DPC下で原価がいくらなのかという議論をしなければなりません。

 例えば粗利を20%とるための原価構成はどうであるのか、直接材料費なのか、直接労務費なのか、直接経費なのか、治療間接費なのか、発生した原価差額を改善するために、どのような業務改革をしなければならないのかといったことについての議論が必要です。
 そのために、部門別損益計算や患者別疾病別原価計算が必要であるという理解をしなければならないのです。
 
 多くの病院で病院原価計算の導入ばやりですが、実は病院原価計算を行うことが目的ではなく、そこから何を抽出し何を改善するのかがポイントになっています。

 であるのであれば、さらに病院全体のコストリダクション(原価低減)や管理会計全体のシステム構築が必要であり、これら体系的なアプローチがないとき、原価計算だけを行ってもうまく成果をあげることができません。

 勿論戦略が不明確であったり、医療を支えていくための道具(マニュアル、クリティカルパス、リスクマネジメント、教育、地域連携、接遇)といったものの整備が業務改革上とても必要であり、病院原価計算だけを実施すればそれでよいわけではありません。

 DPCの採用後、病院原価計算を導入する。そこから後がとても大切であるということを理解しなければなりません。

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2007年01月03日

DPC時代をどうクリヤーするのか(3)

S病院はDPCを採用するために部門別損益計算を実施。さらに疾病別原価計算に進む方向にながれをつくりあげていくことになりました。疾病別原価計算はタイムスタディーが命ですが、以外と皆が協力すればできるものです。
 
 パスを中心として、パスに記載されない役務提供事項を徹底的に抽出するとともに、それらについてタイムスタディーをすることが必要です。

 タイムスタディーを数ヶ月かけて中心的疾患について実施することによって、原価標準をつくりあげ、原価企画することが必要です。原価標準から計算された標準原価と実際原価との差額分析を行うことで業務改善の視点を発見します。

 差額分析の結果、時間差異、賃率差異を算出し、業務見直しをするととともに他の原価要素についても、価格差異、数量差異、稼働率差異、能率差異といった差異により他の課題を発見します。

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2007年01月02日

DPC時代をどうクリヤーするのか(2)

今日は、ある病院関係者とのミーティングがありました。病院の会話です。
「残る40万床に残るためにはDPCを採用することが必須です。
DPCは、いうまでもなく病院全体の業務改革を伴う改革ツールです。
単なる請求のための方式でも、出来高に代わる請求方式だけでもありません。業務改革なのです」

「業務改革は、間違いなく原価計算とパラレルに実施され、原価要素別に問題点を発見していくなかで採用されなければ、間違いなく病院業績は悪化、または破綻します。DPCを採用するということは限りない質の向上と生産性の向上という二律背反すると考えられてきた課題に果敢に挑戦することであるということを病院全体が身にしみて判らなければならないのです」

この病院は日常的に業務改革を進めていて、週刊誌にもとりあげられている病院です。

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