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2007年07月20日

バランストスコアカードについて(1)

バランストスコアカード(BSC)について考えます。というのは、例えば急性期病院にしても、療養型病院にしても、組織が一体となって質を向上させていかなければならないときに、BSCはとてもよい道具になるからです。
 目標管理制度やBSCがうまく利用できれば、病院が考えた方向を間違いなく組織全体が志向し、個人レベルにおいても意識や行動を変えることができるようになります。ただ、BSCが道具として機能するためには、いくつかの周辺制度の整備が行われなければならないことも事実です。

 それらについて言及しながら、私たちが現場で行っているBSCの導入、運営について触れながら説明をします。なお、例えば教科書のようにすべてを網羅的に論じることができませんので、このブログではバランストスコアカードの意味は、○○と○○がバランスすることだという場合、財務と非財務のバランスについてしか書いていません。ことほど左様にいくつかの論点について簡単にしている点があります。逆に私たちが気がついたし論じているけれども教科書には記載されていない部分もあります。

1.はじめに
 バランストスコアカードは組織をまとめるためにとてもよい道具です。バランストスコアカードの仕組みを核として、組織のさまざまな改革を進めることもできます。

 バランスとスコアカードを利用して何をしたいのかについて明確にしたうで、バランストスコアカードをうまく利用していくことが望まれます。以下、バランストスコアカードについて説明します。

2.内容
(1)概説
 バランストスコアカード(以下BSC)は、キャプランによって考案されたマネジメント手法です。そもそも組織は一定の理念に基づいた戦略をもとに計画的な行動を行うことで組織目標を達成します。
そのためには組織目標が組織構成員に明確に伝わらなければなりません。組織目標が組織構成員に伝わるためには、戦略がわかり易く目標化されること。目標が定量化されることが必要です。

 組織目標が判りづらければ、どの方向に進めばよいのか組織構成員が理解できす、合理的な行動がとれません。また目標が定性的ものであり、不明瞭であれば、それらを目標として捉えることが困難ですし、行動の結果、成果を認識することができません。組織目標は理解しやすいこと、そして定量的なものでなければならないのです(続く)。


「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 00:07 | トラックバック

2007年07月08日

日本を救う地域支援協議会(2)

多くの現場にコーディネーターが必要な理由は次のものです。
①患者を地域でどう考えるのかについて個別にそれぞれが動いている

②患者のアウトカムがうまく設定されていない(介護中心になっているため)
 
③患者の立場にたったプランであったときにそれが修正される機会が少ない

④関係者でのカンファレンスが合理的に実施されていない

⑤お互いが、それぞれを理解していない

⑥在宅医(開業医)、訪問看護、居宅支援の三者がうまく機能して動いていない
   
⑦行動が第三者的に管理されていないので、質の評価が行われづらい

⑧三者では解決できない数多くの問題がある(施設から在宅、高専賃への移動や在宅づくり、有料サービスのアレンジ、緊急時対応等)
   
⑨相談する相手がいない、情報交換や交流する公的な場がない、ノウハウを標準化する手段がない、サポートしてくれる組織がない

⑩最終的には中核病院が患者の中心軸に置かれるが、どこをどう選択してよいのか現場で働く者には評価基準がない

 これらの問題解決を行うため、地域支援連絡協議会といった組織を病院が組成し、上記解決について対応していく必要があります。
 こうした対応は、『病院からみれば地域の信頼を得るもっとも有効な手段であり、患者を出すときの受け皿づくりといった単なる後方連携だけではなく、高齢者家族や知人を介しての前連携に対してもイニシアティブをとることができるようなるはずである』という仮説を検証する手段でもあります。

 地域支援協議会は、地域介護連携があるべきかたちで進むよう、病院がそれらを解決的に支援していくことを活動の目的の一つとしています(続く)。


「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 00:04 | トラックバック

2007年07月02日

J-SOXと病院(2)

一般企業向けの資料からご参考までに内部統制の資料を提供します。一般の企業のことを知っておくことも必要なことであると考えます。

1.はじめに
 2008年から施行されるJ-SOXに対し、そろそろ一定の理解と計画的な作業を行う必要があ  ります。もともと内部統制制度の整備は、以前からお話しているように、
 ①業務の有効性と効率性
 ②法令順守
 ③財務の信頼性
 ④資産の保全
 といった意味をもっており、形式的なものではありません。会社としてどこまで手を入れていくのか  について決定し計画を立案、少しでも作業を進めていかなければならないのではないでしょうか。
以下、内部統制制度のフローを確認するとともに、各項目を検討し貴社により課題を抽出することが適当です。

2.内容
 以下については、以前からお伝えしていることではありますが、再度確認します。内部統制制度の  整備及び運用は一般的に次のかたちで実施されます。必要であれば、下記について一つひとつレクチ  ャーを繰り返しながら作業を進めていくことも可能です。

(1)求められている内部統制制度の理解    
 ①商法・金融商品取引法の解釈
 ②財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準案(平成17年12月8日企業会計審議会内部統制  部会)の解釈
(2)実施基準の検討
 ①内部統制の基本的枠組み
 ②財務報告に係る内部統制の評価及び報告
 ③財務報告に係る内部統制の監査
(3)個々の内容の理解
(4)業務プロセスの洗い出し
(5)業務プロセスの決定
(6)業務プロセスの文章化
 ①業務記述書の作成
 ②フローチャートの作成
 ③リスクコントロールマトリクス
(7)IT化の検討
(8)教育制度整備及び運用
(9)提案制度導入
(10)整備及び運用
 ①取締役会による監督
 ②取締役による整備・運用
 ③監査役、監査委員会による評価
 ④従業員による整備・運用
 ⑤内部監査人による評価
(11)内部統制報告書の作成
 ①整備及び運用に関する事項
 ②評価の範囲、評価時点及び評価手順
 ③評価結果
(12)外部監査による評価
 ①財務諸表監査一体実施
 ②内部統制監査報告書の提出
3.まとめ
 なんどか話題にしてきた内部統制制度でしたが、できる範囲で必要と考える範囲で作業を計画づける必要があります。念頭においている課題があるのであれば、課題を山積にしたえで、当社にご相談いただくことが可能です。


「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 00:25 | トラックバック

2007年07月01日

J-SOXと病院(1)

アメリカのエンロンやワールドコム事件に端を発しSOX法が制定されました。日本でも多くの事件が起こり、コンプライアンスが問われているなか、金融商品取引法下において同様の対応が行われることになったのです。いわゆるJ-SOX法がそれです。

 上場会社は、子会社等をも含め、リスクマトリックスを作成しながら、問題点を発見し業務マニュアルを整備していくことになります。

 医療においても病院機能評価において病院の統制を行おうとしています。しかし、例えばマニュアルなど、本来あるべきものへの指導が行われていません。パスのアセスメント資料として、とか、リスクマネジメントの対策を必ず記載し予防に役立たせるとか、職務基準への展開を行って教育に使う、とか、いったことなく、また改定を求めていないということがあります。
 
 確かにサーベイヤーの方も、これはきっかけであると話されていますが、病院機能評価をとっている病院に多くの内部的な問題点があることも事実です。さらにJ-SOXを参考にしながら、病院においても
広い意味のコンプライアンスを担保することにより、業務の効率性や有効性を確保することが必要であると考えています。

 病院のマネジメントを担う人達も、J-SOXの求めている本質を学習することで、多くの学びがあると思います。本屋さんにいくと本が山積みになっていますから…。

 他業界のベンチマークを行いながらマネジメントを修得して欲しいと思います。


「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 09:21 | トラックバック