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2008年06月03日

看護師の定着率向上は職場内問題解決

日看協は、「安心で安全な医療の確保のためには、医師の確保、医師の職場環境の改善の観点からでは不十分であり、看護職の質の向上と確保定着、訪問看護の充実・推進などが不可欠である」「安心と希望の医療確保ビジョン」について、日本看護協会と厚生労働省が最近見解をとりまとめました。

看護師の定着率を向上させるためのポイントとして(1)看護基礎教育の抜本的な改革の方向性の明示(2)看護職の離職防止対策の強化〔医療機関への短時間正職員制度の導入〕(3)訪問看護ステーションの設置数値目標と計画的な整備への誘導をあげて、具体的な政策を推進することが期待される、と報道されました。

教育システムや、短時間正職員制度の導入、さらには受け皿として訪問看護ステーションをつくろうということのようですが、ある意味ナンセンスです。結局は、職場内環境の改善をしなければ、どのようなことも意味がないと考えるからです。

看護師さんが退職する本当の理由として、有給がとれないということよりも、上司が尊敬できない。先輩が無視する。病棟間の関係が悪いということがあります。ある病院では入職4年目までは有給がとれず、5年目以上は80%の有給消化率でした。看護師が2名、それもこれから頑張れる4年目の看護師がもう我慢できませんと看護部長に相談があったそうです。

別の病院では、看護師さんが同じ病棟から立て続けに辞めているという話がありましたが、その理由は結局は師長の問題だそうです。また違う病院では、職場のどこに問題がありますかと看護部にアンケートをとったところ、大方の予測では医局とコメディカル、そして事務方との関係がうまくいかないのではと思いましたが、実際のところ、看護部内部の問題が半分以上ありました。

先輩が突然切れる、無視する、自分達が忙しくなると確認事項、報告事項を伝えても今忙しいのにと返事があり上申しにくい自分に余裕がなくなると怒鳴り、物にあたったりされるといったことが列挙されていました。こうした問題が解決しないかぎり、看護師さんは退職してしまいます。表向きの理由は、せいぜい「仕事に疲れました」しかし、実際にはこんな背景があるのです。

教育ももちろん、大きなテーマではありますが、一番は職場内環境の整備であると考えている理由がここにあります。

「よい病院良くない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 01:08 | トラックバック