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2008年12月15日

目標管理制度における上長の役割、部下の姿勢(2)

なお、個人自らがまったく変わることなく、成果があがってしまうということがあります。その場合には、元に戻り追加的に別の課題を設定して、当初の考え方を徹底していくことが必要です。すなわち、上長がこれをして欲しい、これを変えてほしいという部分について成果があがるよう最後まで部下を育成し続けるということがポイントになります。

 勿論、目標管理制度だけで組織が動いているのではないため、目標管理において設定した教育の到達点は、目標管理だけによって達成するのではないことは明らかです。あらゆる機会を通じて本人の育成を行うという姿勢や方針を常に持ち続け、併せて教育し続けていくことが期待されます。

「この人にはこれをして欲しいということだ」と看護部長が話されていましたが、まさにこうなって欲しいということも含め、部下に対する意識を振り向けていかなければなりません。
  
 日常から、こうしたことに対し意識をもっているのかどうかについて自己確認をしてみる必要があり、面接は、そのプロセスを確認するために行われるということが理解されなければなりません。

 そのように考えれば面接はそれほど困難なものではなく、逆に面接というよりも、日常のなかで、上記について上長がその実効性を確認し、常に指示を出したり、指導をしたりしなければならないと考えることが相当です。
  
(2)部下は上長からどのように育成されたいのか(どのように成長していきたいのか)
  部下自身の能動的な姿勢がなければ、上長のいかなる対応も成果をあげることができません。上長が上記により能動的な姿勢をもてるよう働きかけるとともに、部下がそうなるよう別途意識づけをしていく必要があります。

 上長が部下を育てたい、育ってほしいという思いをもち、具体的に行動していくことが前提にはなりますが、別途集合教育においても、能動的な意識を喚起するための
 仕掛けが必要です。

部下は、一般的に以下の思いをもち行動していると考えられます。
①どのような職業人になりたいのかについての思い
②どんな仕事がしたいのか、どんな仕事がしたくないのかということについての明確又は漠然とした希望
③何が(誰が)好きで何が(誰が)嫌いであるのかの明確又は漠然とした気持ち
 これらの気持ちを引き上げ、あるべき方向に誘導することが上長の役割であり、機能です。

①どのような職業人になりたいのかについての思い
 各職場において上長が、職業人としてのモデルを示していく必要があります。そのためには、上長自らが果たすべき職務を果たさなければなりません。

目標管理についていえば、病院の現状、何を目指しているのか、どのようなことができていないのか、職業人としていま何をしなければならないのか、それは個人にとってどのようなものであるのか、それを行うことにより個人はどのように成長することができるのかといったことについて日常から部下に語りかけていなければなりません。

そうした行動により部下は、職業感を身に着け、上司をモデルとして認識し、自分と実在する上長がをだぶらせながら不足するところを確認することができるようになります。上長が魅力的であればあるほど、自分のモデルは輪郭を明らかにして、「この人のようになりたい」という明確な到達点をもつことができるようになります。

②どんな仕事がしたいのか、どんな仕事がしたくないのかということについての明確又は漠然とした希望
上記ができあがっていくことがなくても、職業人として成果をあげていくためには何をすればよいのかを理解してもらう努力をすることが必要です。

 自分が持っている明確又は漠然とした希望は、それが正しいかどうかの検証をしていなければ意味がないことになります。否定するのではなく、何をしたいのか、どのようなことについて興味をもっているのかについて常に聴取するともに、これがあなたには向いているし、あっている。これをすることにより、よりあなたのやりたい仕事に近づける、近づくことができるという話をすることで、いまやらなければならないことの意味を意識してもらうことが必要です。

その場合には、押しつけではなく、個人がやりたいことが、何をすればどのように達成されていくのか、そのためには何をしていけばステップが踏めるのか、といったことについて上長は判断していく必要があります。

また、したくないという仕事があるとしても、それはそうではなくて、意味がある、あるいはしたい仕事とこのようにリンクしていて、それができなければ、したい仕事もできないといった説明をして納得してもらうことや、したくない仕事について十分に議論し、したくない仕事からしたい仕事に転換していけるよう支援していくことも必要です。

 本人の希望を聴取するとともに、病院や部門の目標、そして個人の目標がそれらとどのようにつながっているのか、また個人目標を達成することが、それらにどのように近づいていけるのかを納得してもらえるようサポートしていくことが期待されます。

③何が(誰が)好きで何が(誰が)嫌いであるのかの明確又は漠然とした気持ち
 目標管理を通じて、組織的に動くことが個人の目標を達成するために最も重要であることを伝えていく必要があります。好きな仕事や好きな人は別として、ネガティブな気持ちになりやすい、嫌いな仕事や嫌いな人との接点をどのようにつくり、それをそうではない方向に振り向けていくことも上長の役割です。

 チャンスを提供し、実はそうした思いは誤解であったという意識をもってもらうことや、仮にそれが解決できないとしても、社会人として感情に左右された仕事をしてはいけない、すべて事実としてとらえたとしても、例え嫌いな仕事であっても、成果をあげるまで行わなければならないし、嫌いな人であっても組織として動き、成果をあげていかなければならないことを説明していくことも必要であると考えます。

 上記を通じて、こんな仕事を通じて、こんな職業人になりたいという思いおもてるよう日頃から誘導していくことと、本人がそうした思いをもてるよう別途集合教育等により直属の上長を支援していく必要があります(続く)。  
  


「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 2008年12月15日 11:32

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