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2009年04月28日

DPCにおけるマニュアルについて

以下はある病院のマニュアル委員会での資料です。本来のマニュアルがどうあるべきであるのか、DPC病院が求められているものは何であり、マニュアルはどうあるべきであるのかについての理解の一助にしてください。


1.マニュアルのDPCにおける役割
 貴院はDPCを平成22年に導入されるべく動いています。以下説明することはDPCという制度を採用するに限らず、実行しなければならないことではありますが、DPCを意識することで、目にみえる目標をもつことができるとすれば、一つの到達点として考えることも無意味ではないと理解しています。
   
(1)高密度で質の高い合理的な医療
 これは高度急性期に求められている事項であるとして捉えたとしても、DPC下においては、在院日数を短く、ロスを少なく、治療効果を高くということが診療の前提とされています。

 今後、ホスピタルフィーは徐々に引下げられていき、さらに在院日数を短縮するという動きが起こります。
 したがって、DPC下にあっては、できるだけ入院を短くという観点から、
 ①クリティカルパスの最大活用

 ②術前検査の外来化

 ③入院検査のセット化

 ④抗生剤の投与期間の短縮

 ⑤薬剤部による病棟業務

 ⑥インシデント・アクシデントの抑止
がテーマとなりますし、できるだけ安くという観点から

 ⑦ゼネリックの利用

 ⑧変動費(医療材料、消耗品等)の削減

 ⑨固定費(委託費、水道光熱費等)の削減
が対象となっています。
 
 これらは、職員の行動に直結するものであり、標準化された行動やルールにしたがった動きが要請されるところです。さらに付随的に
 ⑩入院での医療機器稼働率の向上のための検査受託
 
 ⑪退院支援活動の強化
 
 ⑫医療機関や介護事業者との連携強化
といった活動が望まれるところです。
結局は「できるだけ多くの患者さんに来院していただき、受け入れ体制を整備し、質をあげて、早期に退院してもらう」ということができるように体質を改善していくことが求められています。

 病院は、常に課題を抽出し、その課題を解決していくことが第一であり、日々の粛々とした計画的な活動を行うこと以外に成果を得る方法はないということが理解されなければならないということです。

2.具体的な作業内容
 すでに何度か説明していますが、マニュアルにより、以下を実施しなければなりません。
 ①クレームはすべて対策化し、個人の帰責とせず、対策をマニュアルに記載
 
 ②インシデントアクシデントはすべて対策化し、個人の帰責とせず対策をマニュアルに記載
 
 ③マニュアルを閲覧し、無駄を発見し、改善する(もっとうまくできる、もっとはやくできる、もっと安くできる)

 ④職務基準を作成する道具とする

 ⑤パスの説明資料とする
 これらはしなくてもしても実務が停滞するものではないため、意識をもって意図的に行動しないと着手できない領域の活動に属しています。

3.会議の方法についての方法
 会議は、決定会議として、事前準備を行い議長が、決定すべき目標を宣言し、時間を厳守し、決定する会議を行い、それを実行できるように対応します。次回の会議までのフォローも行い、次回の会議までには実績を生むことを目標にする、といった活動を行う必要があります。
 

「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 10:43 | トラックバック

2009年04月07日

DPC導入準備

 DPC医療の基本的な考え方は、高密度で質の高い合理的な医療です。何も特別なことを行うのではなく、急性期い病院として普通のことを普通に行うことが、DPCをクリヤーするポイントです。その意味でいえば、DPCは病院経営原点回帰の手法であるということがいえるでしょう。

 当たり前の人事管理、当たり前の医療ツール、システムの整備、当たり前のリーダー育成、明確な方針と目標。そして計画化された医療を行い、結果をモニタリングしながら課題を発見。課題をテーマとして改善活動を行い、成果をあげる。

 そんな方向を志向する結果として、患者が増える。増えた患者を手術。早期に退院させなければ待機患者がますます増加するので、パスで管理、リスクマネジメントや感染徹底管理。スキルを向上させ、仕組みを改善。原価計算を行いながら無駄をなくし、コスト低減を行う。

 プライドをもった医師や職員は力があるだけに人にやさしい。先を見通すことができるし、落ちついてどのような対応でもできる。それが自然の接遇。患者はホテルのように扱われ、治療が進まないことよりも、早期に退院、治癒することを望んでいる。

 患者の希望する本当の接遇は、痛みを与えない、羞恥心を与えない、恐怖心を与えない、納得することができる、不便を与えない、不快な思いを与えない、不利益を与えない、といった本来の医療で結果を出してもらうこと。

 そんな話をしながら、そうはいってもDPCのために実施ししなければならない、術前検査の外来化、
外来での対応、持参薬管理、パス日のⅡ期間に合わせること、ヒラソルを使った収益ベンチマーク。しかし部門別損益計算、疾病別原価計算の重要性、そして得意な疾患の抽出、医師への告知、医師を中心としたブリーフィングシステムの導入、そしてなんといってもインセンティブ制が各病院で成果をあげていること、目標管理は職員に…と話はつきません(ふ~息を継がずに話したので息が切れました)。

 京都駅ビル(京都駅の駅ビルの伊勢丹の横には長い階段があり、その上部に宇宙船のようなライトがレストラン街がすぐあるよ、という目印になっています)にある料亭で、滋賀県にある当社のクライアント病院の事務長と次長との会食時の会話でした。

 とても美味しい料理とお酒で、最後はDPCはどこかに飛んで行ってしまった気がします…。もちろん、こののち、しっかりとDPC導入準備室を用意してもらい、毎月述べ2週間以上、弊社スタッフ4名による関与が始まったのでした…。

「よい病院よくない病院の見分け方同時掲載記事」

投稿者 石井友二 : 19:10 | トラックバック