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2009年07月02日

業務改革について(2)

(3)看護プロセス
 観察→診断→計画→(実施)→記録→(行動[修正])→退院要約というながれをもった看護プロセスは、そのなかで看護として行うべきことを決定し、課題を抽出し、課題を解決することで目的を達成することを意図しています。

課題を解決する過程においては、個人が合目的に動くことだけではなく、仕事の仕組みの変更が行われることがあります。看護体制やシフトへの工夫ということだけではなく、看護プロセスを回していくなかで、仕事そのものの業務改革が行われることにより、看護を行いやすい体制が整備されることになります。

3.医療全般における業務改革の必要性
 上記にあげた事例だけではなく、現場においてはシステムのなかで、あるいはシステムの埒外(らちがい)で、大小さまざまな業務改革が行われています。

業務改革という定義はともかくとして、本来的にある、「何かを変えたいという」人間の思いが仕事のなかに自然に、そうした機能がビルトインされているといってよいでしょう。

 しかし、それが自然に行われることを待っていては成果を計画的にあげていくことはできません。とりわけ今回のようにDPC制度が導入され、医療全体の仕組みが見直されようとしている現状において、自然に何かが変わる、ということに身を任せるだけでは大きな医療制度改革のながれから取り残されることは明らかです。

 まさに、DPC病院は高密度で質の高い、合理的な医療を目指せという国の方針があり、まさに急性期医療を実施するDPC病院として業務改革を外すことはできないということがいえます。

繰り返しになりますが、DPCを導入するということ、DPC適用病院になるということは、医療の質をより高く、そして合理的な仕事の仕組みをつくりあげるということであり、意図的かつ計画的な業務改革を行うことは、その意味でDPC病院の必須実施事項であるということができます。

4.医療の質と業務改革の関係
  ここまでの記述により理解できたと思いますが、業務改革により高い医療の質を担保することができます。仕事の仕組みを常に見直し、常によりよいものにしていくことにより、病院は、限られた経営資源(時間、情報、ヒト、モノ、カネ)をうまく活用することができるようになります。

同じ経営資源で生産性が向上するということは、よりよい医療を数多く提供することができるようになることを意味しています。

 なお、医療の質は仕事の仕組みの見直しだけではなく、個人のスキルが大きく影響します。仕事の仕組みの見直しだけではなく、同時に個人のスキル向上のための取り組みが不可欠です。業務改革は医療の質を向上させるための、いわば半分の取り組みを行うに過ぎません。

徹底的な教育体系の構築がおこなれるとともに、実質的な個人のスキル向上のための取り組みが意図されなければなりません(続く)。


投稿者 石井友二 : 2009年07月02日 00:42

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