News : (5M05)進化するマニュアル管理

マニュアルは、手順、留意点、必要な知識・能力、接遇から成り立つ項目によって作成されます。ここでいうマニュアルはある意味、課業分析シートと同じ意味をもつものであるということがいえます。課業分析を行うことは、職員一人一人の仕事を、現状のまま明らかにしていくものです。

マニュアルを作成するときに、現状実行していないマニュアルを作成してしまうことがありますが、そのような現実と離れているマニュアルは、現場で誰も利用することがなく、したがって作成しただけで終わってしまうマニュアルになります。

病院機能評価をとるときに、単にマニュアルがあればよいというレベルであると、マニュアルを利用するためにはどうすればよいのかとったとこにまで考えが及ばないことがあります。マニュアルは仕事そのものであり、したがって利用することが有効であるとともに、間違いや追加しなければならないことが判る資料として利用することができるといった機能をもつことができるのです。

地域の患者さんに貢献できる病院をつくるためには、現状の業務を見直し、どこに仕事の仕組みを変えていくところがあるのかということ(課題)こと、そして課題解決のための作業を行い、その結果をマニュアルに反映させること、さらにそれらを利用して個々人の技術技能を評価し、不足する事項があればそれを教育の対象とすることが必要です。

現状の業務をつぶさに明らかにする業務マニュアルが必要な理由がここにあります。従来のマニュアルは、各部署毎に作り方がバラバラであり、フォームが統一されていない、あるいは手順と留意点が混濁しているマニュアルであることが多く、またマニュアルを利用するにあたって必要な知識・能力が手順に含まれており、他の部署のマニュアルは見たこともないし理解もできない、ということが通常でした。

実際に仕事は他部署にまたがっている、チーム医療がさけばれているなかで各部署はお互いの業務を理解し、相互に理解しあわなければならない、という要請があるなかで、従来のマニュアルはそうした要請に応えられないものでした。

マニュアルは、多くの役立ちがあります。

まずは、各部署同じフォーム、同じロジックでマニュアルを作成することによって、どの部署の者がみても理解できる。自分の部署と他部署の仕事の関係が判る、といったものとしていくことが必要です。そのことによって組織全体の仕事が俯瞰(ふかん)できるようになるとともに、業務のながれが正しく把握され、問題があれば改善されることになります。課業分析をベースとしていることから、職務基準の基礎、職務分掌規程、権限規程作成の基礎、リスクマネジメントにおける事故抑止ツール、教育ツール、個人技術技能評価のツール、そしてクリティカルパスの個々項目のアセスメントへの利用といった多くの部分で役にたつ資料となります。

こでいうマニュアルを作成し、改善提案とリンクしながら常によりよく改定していくなかで仕事を変えるといった活動を継続することによって経営改革が達成されます。「進化するマニュアル」を管理することが適当です。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-5-17 0:00:00 (1518 ヒット)


News : (5M04)病院改革のための目標管理制度について

北海道のH病院で、看護師さんの研修を行いました。人事考課制度についての全般的説明でした。人事考課制度は、賞与の評価を行なうための目標管理制度を前提として組み立てられています。目標管理は、経営方針から部門方針、部門方針から個人方針へと落とし込まれます。

部門方針をどのように個人に落としこみしていくのかについての質問に対しては、あらかじめ上長は部下の育成目標をもっており、そのなかでこの人にはこうした目標を、この子にはこの目標をと言った感じで割り振りをしていって欲しいという答えを出しました。

オープン型目標管理制度においては、皆が部門目標を手をあげて主体的に決定し、受容したという自覚をもってもらう必要がありますが、その裏側では、上長がある程度イメージをもって対応していくかなければならないことを説明しました。

また、毎月の目標管理における進捗管理は、コーチングを利用しましょうということを説明しています。一ヶ月目標に向かって仕事をしてみて、どうだった?それはなぜ?どうすればできるようになると思う?もし仲間や私が支援するとしたら、どのようなことを手伝えばいい?じゃそれで計画を見直してみようね、といった具合です。

国家予算が破綻すること(債務超過国まであと一歩)、そのために医療制度改正がある。医療費の削減はこれで終わらない。18年、20年、22年の改正のなかで多くの急性期病院が試される。40万床しか残らないといった声も聞こえてくる。こうした環境のなかでひたすら職員が力をつけなければ、ブランドを維持発展させることはできない。そのなかで仕事の仕組みも見直そう。それが医療の質を高め、多くの患者さんに来院してもらうポイントになる。

地域連携活動の活性化をも含め、目標管理制度によって院内改革や教育を徹底して実施し、ブランドを浸透させることによって、増患を図っていく。最終的には増患した患者差に対して、今以上の医療を提供すること、それが目標管理を実施する意味の一つであるといことが理解されました。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-5-14 0:00:00 (1525 ヒット)


News : (5M03)よい医療はよい経営から

ある病院は理事長が変わったとたんに業績があがっていますし、また職員が活性化し業績が向上さいているにもかかわらず、理事長が経営に無頓着でマネジメントの質が低いため、職員の定着率が悪化してきた、といった事例をみているからです。

新聞をにぎわす医療事故のなかに、勤務していたときの処遇に腹が立ち、見ず知らずの患者さんの酸素吸入器をはずしてしまうといった事件や、むしゃくしゃして生爪をはがすといった事件など、マネジメントに起因すると思われる事件が散見されますが、実は我々のように現場に入って毎日病院で仕事をしていると、多くの医療事故が実はヒューマンエラーが半分であり、そのうち半分が知識経験不足であるものの、残りの半分が実は精神的な影響による医療事故であることを理解することは容易です。

スリップやエラーといった言葉で置き換えるまでもなく、ミスが起こる前提として、本人がさまざまな環境要因によってそうした状況に陥っているということが判ります。

職場の人間関係が悪く、嫌いな上司から指示を受け、不穏になり意識が集中できない、また、シフトに問題があり、休みがとれない、仕事が集中して相談できる上司もいない、仲間が自分勝手で合目的的に動いておらず、無秩序な仕事をせざるをえないため、仕事に集中できないといったさまざまな仕事の仕組みや制度、人間関係によって惹起する意識を中心とした事故がそれらです。 

目標による仕事、適正な教育、上司や仲間との積極的なコミュニケーション、評価制度、処遇体系、なによりも頑固なまでに正しい、そして優れた医療に立ち向かうトップの強いリーダシップ、使命感を満足させる良い医療をしているという誇り、といったものを組織的につくりだしていくことが必要です。

これらは医療そのものからは切り離した、組織論であり、戦略論であり、リーダーシップ論であり、的確な人事制度であり…、さまざまなマネジメントによって解決されなければならない課題です。経営の考え方や理論を学習した経営の専門家が理事長の側近としてアドバイスをするとともに、実務をこなしていく。マネジメントスキルをもった事務長が求められる所以です。事務長は、医師として経営者として医療に目的感と生涯の達成しなければならない夢をもっている理事長のサポートをする、とても重要な存在であることが判ります。

「よい医療はよい経営から」という言葉は、まさに理事長と事務長の二人三脚のなかから生まれてくる本来の病院経営のあり方を示唆していると考えます(NK)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-5-10 0:00:00 (1500 ヒット)


News : (5M02)新しい考え方による事故防止

従来の医療事故への対応は、医療事故を点や線で対処することをルールとして行われていました。事故が起こる、インシデントが発生する、報告書が書かれる、原因を分析する、手続き化する、現場に示達する、といったことが行われています。このすべてのフローが完結する組織は稀で、多くの病院が途中の例えばSHELL分析をした結果、対策を体系的かつ網羅的に立案することができずに委員会を終了させてしまっています。

そうではなく、予定調和として、あらかじめこのようにしたうえで事故を発生させないといった観点からの防止活動が前提としてあったうえで、従来のリスクマネジメントが実行され、かつ、それらはデータベース化されるなかで、一定のリスクに対する対策の標準化が行われるといったところまで作業を進めていくことが必要です。

例えば注意義務違反による事故の種別については、職場である業務すべての分析、列挙、それらのマニュアル化、ナレッジの集約、評価とリンクした教育、処遇が行われることが必要ですし、職場にある書類すべてのフォーマットの見直し、利用方法の検討、情報インプットとアウトプットの整合性検証、利用方法や利用にあたっての留意点をまとめるといった活動が行われる必要があります。

なお、その場合、弁護士と訴訟事案で争点となる仕事のながれや書類の内容について法的な観点からどのレベルまで整理し、充実させていけばよいのかを検討することが必要です。

事前に事故やインシデントが発生したポイントを列挙し、それを仕事のながれのなかにプロットし、再度当該事故やインシデントが発生した状況を辿り、網羅的にかつ予定調和的に仕組みをつくりあげていきます。

点や線からのアプローチと面からのアプローチが一定のラインで収斂(しゅうれん)したポイントが事故やインシデント防止のための到達点です。

従来のリスクマネジメントに限界を感じたら、「新しい考え方による事故防止」である面からのアプローチについての議論をしてみることも必要でしょう(TI)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-5-5 0:00:00 (1497 ヒット)


News : (5M01)改善提案制度

TQC活動は、ある意味有益な業務改善手法ですが、いかんせん特性要因図やパレート図を始め7つの道具を利用しなければならず、統計的なアプローチを行っているところから必然的に多くの手間と時間を要することになります。それに対し、改善提案制度は簡便かつ簡素に改善を実行するための有効なツールであることを理解しなければなりません。但し、従来改善箱といった箱を用意し、どうぞ好きに改善提案してください、といったかたちの改善提案では、何も生まれることはありません。改善提案を出してもなしのつぶてであり、フィードバックもない、評価もされないといったなかでは継続的な制度として位置づけをもったツールとして機能できないことは明らかです。

方向、教育、評価、報償といった4つのフェーズに基づく、正しいロジックをもった、そして制度として運用が容易な改善提案制度でなければなりません。まずなんのために改善をしなければならないのか、課題は何か、それはどのようにしてアプローチすればよいのかといった部分についての教育が行われるといった前提が必要です。また、改善提案についてはその成果を公平公正に評価し、適正な報償を支給することも必然です。すなわち、人が目的をもって、具体的に行動できる環境をつくる、具体的な方法を提示、教育する、例えばここでいえば、改善の着眼や視点、何をみれば改善すべきポイントが明らかになるのか、コストを下げる、効率をあげる、質をあげるためにはどこをみて、何をすればよいのかといったことを組織として明確に職員に提示していく必要があるということです。

そこでは個人レベル、場合によってはチームにおいて改善提案が実行されますが、そこでは、ひらめきや現場での勘といったものからはじまる「改善マインド」の醸成が誘導されることになります。優れた仕事をしたい、人から褒められたい、評価されたい、尊敬されたいといった人が本源的にもっているマインドをどのように組織的に引き出していくのかといったことがここではターゲットとなります。上長は部下をなだめすかし、率先して改善を推進し、成果をあげ、形をみせながら現場教育を行っていく必要があります。

そこから日常疑問に思うことや、不思議に思うこと、こうしたらよいと潜在的に意識していることを引き出し、業務改善にむすびつけていくことになります。組織として評価のための審査機関をつくり公平性を確保するとともに、金銭的、非金銭的報償を検討し、提案が連続できるよう誘導するか、組織のクオリティが試されます(TI)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-5-2 0:00:00 (1390 ヒット)


News : (5A07)出資限度額法人

出資限度額法人は、特定医療法人や特別医療法人の前段階として検討される法人形態であるといわれています。法制度化されてはいませんが、社員全員による移行決議の必要性がなく、3分の2の出席で3分の2の決議で移行ができるからです。

出資額を出資した額によって評価し、特定医療法人等へ移行することに反対する社員に多額の出資額での払い戻しを行い、爾後に特定医療法人への移行を果たすことが目的することが適当です。出資限度額法人は多額の時価による払い戻しを回避するために考案されましたが、定款の変更により移行ができますが、後戻りできないことや、みなし贈与の問題や病院を継承する場合にはそのまま相続財産評価を行われるなど、メリットが限定的です。

また、特定医療法人についても税率のメリットがある代わりに、持分の放棄を前提として設立されます。また、理事長の報酬は3600万円となり、また緩和されたとはいえ、差額ベットについての制限もあります。仔細な問題も他にいくつかありますので、慎重な儀路を行った後、移行を検討することが得策です。

何れにしても、全体的な事業承継、相続対策だけでは移行を行うことには懐疑的です。

本来の医療のあり方を議論するなかで、さまざまな対策を検討することが相当です。それでも公益性や本来特定医療法人が持っている機能を活かすことにメリットがあれば、移行手続きをとる、といった考え方をもつことが必要でしょう。なお、すでに将来の事業承継や相続対策を行う必要がないほど適正利益を確保することが困難になってきたといった笑えない事務長の悩みがある、ということでした(HK)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-4-26 0:00:00 (1394 ヒット)


News : (5A06)会計監査

会計監査は、内部統制制度が整備されていることを前提として、不正や誤謬が発生していないことを確認するための手段です。我々監査法人は一般企業の会計監査を数多く行ってきていますが、病院の会計監査は特殊な部分があります。医療会計準則を意識することだけではなく、医事を理解していなければ、会計を理解できあい部分があるからです。

医事と経理のリレーションを解明し、財務会計が正しく実施されていることを確認しなければなりません。なお、激変する医療制度改正において、より重要とあったのは管理会計です。

報告のための財務会計は底が浅く、経営改革の道具としては、パワーが弱すぎます。月次お予算実績管理をベースとして、部門別損益計算を会計の中心におく必要があります。予算実績差額分析を的確に行うため、KPI(キーパフォーマンスインディケータ)を利用した分析を同時に行う必要があります。

先行指標と実績指標の乖離に改革のヒントが隠されているからです。会計監査は内部統制製度の整備を前提として行われますが、財務会計だけではなく、管理会計領域まで踏み込むなかで、実態を正しく示しているかどうかをも調査する、業務監査の色を濃くしていくことも必要であるかもしれません。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-4-25 0:00:00 (1495 ヒット)


News : (5A05)コミットメント

コミットメントとは、公式に表明する経営トップの誓約です。経営組織のベクトルを一つにすることで、組織が一体となって目的に向かって進むことができるよう、経営トップが組織に向けて表明する経営方針をいいます。経営方針が明確に打ち出されることによって、組織にあるさまざまな問題が解決されます。

先がみえず、その日暮らしのなかから職員のエネルギーを引き出すことは至難の技であり、日々ただあわただしく働くだけで毎日が過ぎていくなかから創造や積極的なコミュニケーションを生むことは困難です。経営者がコミットメントを出し、部門方針へ落とし込む、そこから所属員一人ひとりの目標を設定していくことが必要です。目標は個人を合目的的な活動へ誘導します。

また、目標への誘引が大きければ大きいほど、それらの集合として一定の組織で働く職員の協力を生み出します。職員は未来への方向性を理解するとともに、現実の課題を直視することができます。目標を達成することで達成感や満足感を得る、そのことが仕事に対する自信と誇りを醸成し、次のミッションに立ち向かう勇気を湧き上がらせます。人は目的のために生き、目標のために力を発揮します。共通の目標のためにコミュニケーションが活性化し、調和と協調が新しい価値をつくります。理事長のコミットメントが職員の行動を誘導します。

なお、コミットメントが機能するためには、人の良心に訴える理事長のリーダーシップ、中間管理職の執着及び責任感、そして前向きな文化や風土が必要です。これらがみえない場合には、多くの職員が動くことはありません。しかし、どの組織にも自ら目標を設定し、進歩することが医療従事者の使命であると考える職員は少なからず存在することが救いです。理事長の真摯な心があれば、彼らがまず行動を起こし、意識が伝播し多くの職員に無形の啓蒙を行うなかで、組織が徐々に覚醒します。コミットメントが重要な意味はそこにあります(Ti)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-4-20 0:00:00 (1404 ヒット)


News : (5A04)本来の接遇

一般的な接遇は笑顔、挨拶、礼節であるということができます。しかし、病院の接遇は、患者が医療機関に来院している理由は治療であることから、こうした一般的接遇を前提として医療の質そのものを接遇(「本来の接遇」と呼びます)と捉え、患者に対応する医師や職員の育成を行わなければなりません。医療の質が高ければ事故は起こらず、低ければ事故が起こるといった概念的な仮説があるとすれば、本来の接遇を強化することは医療の質を高め、医療事故を低減する効果があります。患者にどのように接するのか、どのような精神性をもって治療や看護を行うのかについて、明確に本来の接遇概念から規定していくことが必要です。

一つ一つの医療行為及び医療周辺行為において、何をすれば患者が不便や不利益を感じないで済むのかについて医師や職員全員が真摯に考えることが期待されます。日常どのようなことに留意し患者に接しているのかについて、個人からナレッジを引き出すこと、それらを共有化し、組織全体のナレッジとすること、さらに工夫、創造活動を継続することでより高いレベルの本来の接遇を行うことを、マネジメントがどう誘導していくのかについて検討することが病院の接遇であるという理解をしなければなりません。

接遇といえば「接遇研修」ということではなく、個人一人ひとりの現状接遇能力のチェックを行い、個人別にカルテを作成しながら教育育成していくといったアプローチや、本来の接遇の巧拙を評価、処遇に反映させること、といった取り組みを行うことで医療の質の向上に果敢に取り組んでいくことが期待されます(KA)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-4-15 0:00:00 (1494 ヒット)


News : (5A03)弁護士による医療監査 及び コンサルティングによる継続的対策

従来リスクマネジメントは、発生したインシデントやアクシデントを分析し、原因を特定し、対策を立案することによって同じ事故は二度と起こさないということを基本的なコンセプトにして行われています。しかし、訴訟上から斟酌した事故の発生する前提について、頓着する医療機関は少ないようです。すなわち、説明義務違反、注意義務違反、看護観察義務違反といった結論に対し、具体的なかたちで仕組みをつくりあげる活動について手が入っていないということが事実です。

例えば説明義務違反を起こさないようにするためには、単に患者用パスによるインフォームドコンセントを行うことや、術前に手術のリスクについての説明を行い同意書をとるといった対応だけではなく、入院から退院にいたる説明義務が発生する業務プロセスをすべて分析し、どこにリスクがあるのかを特定したうえで、マニュアルの作成や書類の作成、教育による抑止活動を行う必要があります。

そのうえでチェックシートによる日常的な内部監査を通じて、これらが正しく履行されているかどうかを確認し、問題や課題があれば常に是正活動を行うことが必要です。

こうした継続的な活動が本来の医療のあり方を自然に当該医療機関の文化として定着させ、人を育て、医療技術を向上させるなかで医療の質を担保することになります。なお、注意義務違反や看護観察義務違反についても、仕事の仕組みやツールそのもの、さらには医師及び職員の精神性や技術技能巧拙が問われていることを理解すれば、どのような対応を行えばよいのかは明白です。

単に弁護士によるコンプライアンスのセミナーを開催するということだけではなく、弁護士によるリスクオーディットを行ったのち、コンサルタントによって具体的な仕組みづくりや教育に入るといった、訴訟の事実認定についての分析や具体的な活動への転換が求められています(TI)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-4-10 0:00:00 (1417 ヒット)


News : (5A02)リスクマネジメント

リスクマネジメントにおいて、最も問題であるのは、事故報告書、インシデント報告書が紙であることです。紙であるため、データの管理ができず、統計データに基づいた活動ができずにいます。

この例にあるように報告書をデータベース化することによって、誰が、いつ、どのような事故を起こし、原因は何で、どのような対策を立案した、といったことからさまざまな情報を収集することができるようになります。これは紙のようにある特定の人間に閲覧されるだけではなく、ウェブ上で権限をもったすべての者が閲覧し、コメントを書いて、処理を容認する基礎をつくります。

また、データの期日管理ができ、事故が発生してから、事故報告書が作成され回送され、リスクマネジメント委員会に上程された時期はいつであるのか、その乖離は適正な乖離であるか、といったことが検討されます。

こうしたなかで迅速かつ的確に事故が処理されるとともに、ある疾患の患者が入院したときに過去にこの疾患で、こんな属性の患者は過去にこんな事故やインシデントを起こしたことがあるので、この患者に対してはこうしたことに留意しながら(対策をとりながら)看護や治療を行うことによって、事故を未然に防止することができます。

事故情報の電子化、オンラインでの利用によって、事故情報が迅速かつ多くの目を通して処理されることによって、正確な対策を立案することができるだけではなく、データの組み合わせにより、さまざまな情報の加工が行われ、事故を予測、予見を行うことができます。事故報告書等の電子情報化を行うことが必要です。現在上記を可能とするリスクマネジメントソフト『リスクブロック』が発売されています(YN)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-4-7 0:00:00 (1366 ヒット)


News : (5A01)クリティカルパス

クリティカルパスを作成し運用することによって、標準化されたチーム医療を行うことができます。しかしパスを単なる工程表として利用するだけではパス本来の機能を引き出すことができません。特定疾患の治療について、その全体像や他の疾患との連関、さらにはどのような症状が発現するのかといったことについての情報を正しく理解した者がクリティカルパスを利用して治療を行うことが必要です。

そのためにはクリティカルパスをガイドラインとして利用するだけではなく、アセスメントツールやアルゴリズムを作成し、それらを併せて利用したうえで疾患全体を理解する活動を行うことが望まれます。

患者が高齢化することや、合併症を発症することでパスの適用ができないことがありますが、本来正しいパス適用を行うためには利用者が特定疾患についての全的理解をしておく必要があります。

パスに記述されている部署別行為を、単に行為として実施するだけで全体を理解していない担当者であれば、チームの一員として正しいゴールに向けた日々のアウトカムの達成を行うことは困難です。パスを利用することで目的を達成することができません。

特定疾患の全的理解のもとでパスを高度利用することによって、治療内容を見直し、あるべき二次パス、さらには三次パスへの転換が進捗すると考えます。診療ガイドラインを理解したうえで、アセスメントツールやアルゴリズムといった連関する資料が作成され利用されることが望まれます。

なお、レセコンデータを多角度分析し、パスをPC上で管理するソフトとリンクして過去の特定疾患に対する治療行為を日々のパスの形に転換するソフト『メディカルプランナー』も開発されており、高価ではなくITの成果を享受できるソフトの導入もクリティカルパスの作成、運用において利用することも視野にいれる必要があります。高い医療の質の確保は合理的な仕事の仕組みにも依存するからです(TI)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-4-4 0:00:00 (1483 ヒット)


News : (5MA03)目標管理

病院経営方針を提示する必要があります。病院のSWOT分析を行う基本中の基本は職員の意見を聴取することです。職員や患者の声をトップマネジメントが聞くことで病院に浮遊する課題を抽出し、経営方針の決定に活かす必要があります。トップマネジメントが方向を明確にするなかで、部門方針や目標、さらには目標管理における個人の行動が決定されます。

病院は目標管理がフィットする組織です。一般の組織はメーカーの技術者を除き、プロフェッショナルというよりも比較論ではありますが、仕組みがベースで動くゼネラリストが成果をあげる体制をつくりあげています。病院は労働集約的なプロ(資格保有者)によってオペレーションが行われており、仕事には首尾一貫した明確な目標があります。ここが他の組織と異なるところであり、目標管理が有効な理由です。

目標管理の是非論は病院では成り立たないと考えます。厳しい病院環境における舵取りは、目標管理制度を軸においたものでなければなりません。そのなかで医療の質の向上や効率の向上がもたらされるともに、患者から選ばれる病院となることができると考えます。

まずは職員からのアンケートを有効に活用することや患者からのアンケート情報を経営意思決定の材料として利用することが期待されます。なお、アンケートを効果的なものとするためには、アンケートを行う背景やアンケートにおける質問項目、そこからの課題抽出方法など、かなり多くのノウハウを必要とします(YN)。
投稿者: ゲスト 投稿日時: 2005-3-24 0:00:00 (1288 ヒット)


News : (5MA04)マニュアルの整備

病院におけるマニュアルは病院経営の基本ツールです。

労働集約的な仕事を行う組織におけるナレッジマネジメントそのものであり、医療の標準化の基礎となるものです。マニュアルは、病院すべての業務を明らかにするとともに、業務改革の着眼を提供します。また、結果として機能評価の取得や、ISOの取得、さらには個人情報保護やプライバシー保護といったテーマへの対応を促す重要なツールでもあります。

マニュアルによって仕事の標準が形成されることにより、それは教育のツール、評価のツールとなるだけではなく、各部門間のコミュニケーションの円滑化を図る道具にもなります。マニュアルを連続させることにより他部署の業務と自部署の業務の関連を理解することができるからです。

マニュアルは、いったん作成したのちの管理をどのように行うのかといったことが重要な課題になります。作成自体にしてもすべての部署が同じロジック、トーンで作成することが必要ですし、運用においても継続して改定され、現場に活かされていくことが求められています。マニュアルは進化して初めて意味をもつということができます。

弊社はマニュアルをウェブで管理し、改定や教育、課題発見が容易に行えるマニュアル管理ソフト「メディカルナイスナレッジ」を開発しました。本気でマニュアルの機能を理解し、マニュアルを病院の憲法としてコンプライアンスの基本的ツールとしていくためには、従来の紙媒体のマニュアルでは限界があることが判ります。

マニュアル高度利用のため、ウェブかしたかたちでマニュアルを運営することが間違いなく必要です(TI)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-3-22 0:00:00 (1436 ヒット)


News : (5MA02)地域連携活動

医療機関が勝ち残るためには、地域連携により地域完結型医療を徹底して実行することが必要です。

急性期病院は、院内改革を行ったうえで医療の質の向上と効率の向上を達成し、以ってブランド構築を行い外来患者を増患します。安定期に入った患者を診療所に逆紹介することによって、診療所から紹介を増加させます。

診療所に対しては、さまざま付加価値提供を行い、診療所の増患を達成したのち急性期病院に紹介を促すことが基本です。ただ紹介率をあげ続けるということは困難です。地域完結型医療をともに推進する機能として急性期病院と診療所が共生しなければならない所以です。

急性期病院は増患ののち、医療の質の向上と効率の向上及びディスチャージを徹底して行うことにより、平均在院日数を短縮します。慢性期病院とは後方支援としての連携をこの段階で意図的かつ積極的に実施していくことになります。計画的な患者の管理をそれぞれの機能を活かし行う体制こそが必要であり、ただ患者のやり取りを行うための関係である限り、両者の機能を最適化できません。

在宅への点数シフトが予測されるなかで、ここでも在宅を行う診療所との連携が強化されなければなりません。入口から出口までの科学的な対応が必要となります。

急性期病院は一定のシミュレーションによって計画を立案したうえで、逆紹介率アップ→紹介率アップのロジックを明確に院内にビルトインしていく必要があります(NT)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-3-15 0:00:00 (1530 ヒット)


News : (5MA01)部門別損益計算

病院において部門別損益計算を行うことは、当たり前のことになりました。我々が8年前に部門別損益計算を始めた頃は考えられませんでしたが、DPC時代を迎え、収益一定のなかで原価重視の経営に軸足を移していかなければ病院経営を円滑に行うことは困難になったいま、部門別損益計算は原価重視経営の重要ツールとなっています。

部門別損益計算によって、プロフィットセンターやコストセンターの損益を正しく把握するとともに、最終的に入院患者一人当たりの利益、外来患者一人当たりの利益を計算することができます。また、部門別損益計算は、患者一人当たり治療間接費を計算することで行為別原価計算における治療間接費情報を提供するものでもあります。部門別損益計算は、患者別疾病別原価計算を行うときの計算基礎となることも理解されなければなりません。

部門別損益計算を行うためには、煩雑な配賦基準の決定や毎月の改定を行うことが重視されますが、それ以上に前提としての月次決算を正確かつ迅速に実施する必要があります。

まずは、発生主義による会計処理が行われていること、薬剤、医材の受け払い管理やDrのシフト管理の仕組みがあること等、会計制度の整備がなければ、いくら部門別に分類しても正しい損益が計算できないことになります。

さらに部門別に実績をとったうえで、単価×患者数から計算される医業収益の分析や、コスト分析を行い、予算編成が正しく部門単位で行われることも必要です。KPIによる管理の基礎が形成されなければなりません。

KPIは重要なテーマです。目的にあったKPI実績をタイムリーに収集し、予算を構成するKPIと比較するなかで課題を発見するというながれを毎月つくり出すことによって病院管理会計を制度として整備していくことが必要です。

KPIはバランススコアカードで4つの視点から管理されることとなっており、おなじみではありますが、予算実績部門別管理を行うなかでこそ重視されるべきものです。

なお、KPIは、実はBPRやベンチマーク、さらにはキャッシュフローマネジメントにおいても利用されてきた概念であり、とくに新しいものではありません。物事をすべて定量的に管理しましょう、ということが理解できれば直ちに病院経営に活かすことができるものです。 

何れにしても、部門別損益計算はソフトを導入すれば、すべてが解決されるのではなく、会計制度そのものや、オペレーションそのものを正しく行われることにより正しく計算されるということを知る必要があります。ラフな部門別損益計算は意味がなく部門別損益計算のための部門別損益計算となる危険性を孕んでいます。正しい部門別損益計算についての議論が求められています(TI)。
投稿者: DTB Support 投稿日時: 2005-3-7 0:00:00 (1511 ヒット)

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